『Yafo Mag』VOL.2「884,531-888,172=-3,641 」
今年行われた2005年国勢調査における山梨県の人口から、2000年の数字を引くと、マイナス3,641人となる。
大方の予想では、本県の人口は2005年がピークで、その後減少をするというものであった。予想は裏切られ、ピークは2000年の884,531人であった。おそらくこの2000年の数字は、国勢調査が続く限り今後塗り替えられることはなく、本県の最大人口として記録されることになるだろう。
人口減により、問題となるのは、広がった市街地、乱立する商業施設、縦横に走る道路など、現在の多くの社会インフラや社会システム、個人のライフスタイルなどが、2000年の人口規模あるいはそれ以上の受容(需要)を念頭に形作られていることである。
人口減少社会では、それらは非常に非効率で、負の遺産となるものも少なくない。しばらくは、その後始末に追われることになりそうだ。
(主任研究員 藤波 匠)