『Yafo Mag』VOL.17「89億円」
平成18年5月の一ヶ月間に、県内の国民健康保険(国保)被保険者が医療機関で支払った診療費である。診察件数は31万件に上り、いずれも過去最高で、平成7年の同時期と比較して約1.5倍に増加している。
現在、国や県では平成20年度を初年度とする医療費適正化計画を策定している。医療費(診療費、調剤費等)の伸びが過大とならないよう、生活習慣病予防の徹底や長期入院の是正を対策として掲げている。
この計画は、保険者である市町村や健保組合などに対しても、健康診査や保健指導の実施を義務づけている。疾病の発生を未然に防ぐために、一次予防(健康増進・生活習慣の改善)の推進を積極的に行い、被保険者に対する自覚を促している。個人の健康づくりを支援する環境は整いつつある。あとは、個人の行動変容が必要となる。
翻って筆者自身のことである。先日、山梨総研親睦会の扇山ハイキングに参加した。2年ぶりとなる登山。約2時間の登りでは、自身の体力の低下、体重の増加を何度も自覚することとなった。健康づくりには、自らの意識改革が何より重要であることが痛感された。
(研究員 斉藤 七二)