『Yafo Mag』VOL.31「17,061」
平成19年度末現在、山梨県には17,061人の外国人登録者がいる。
過去最高を更新した。身近に外国人が増える中、新しい隣人をどのように迎え入れるか、地域社会の包容力が問われる。外国人が増え、海外の情報も容易に手に入るようになった。しかし、それで日本の中で異文化理解が進んだかというとそうでもないように感じる。あるブラジル人の青年が私に語ったことがある。
彼が、スーパーで買い物をした時のことだ。買い物を終えレジに向かった。
レジ係の人と目が合った瞬間、「レジ休止中」の札が立てられた。
同質的な日本社会に生きてきた私たちは、異質なものに出会う時、あえて近づいてやっかいな思いをするよりも遠巻きにしていた方が安全だと考えてしまいがちである。しかし、そうしていられる時代は終わりに近づきつつある。
好むと好まざるとに係わらず、私たちの周りに外国人は増えていく。
知らない土地で不安に過ごす人たちを温かく迎え入れる社会でありたい。違うバックグラウンドをもつ人たちとの触れ合いから学ぶことは多いし、けっこう楽しいものだ。
(主任研究員 依田 真司)