『Yafo Mag』VOL.36「前年度比16%増」
農産物直売所が盛況だ。県内の2007年度の売上高は、42億円弱となり、前年度比16%増で過去最高を記録したことが県農政部の調査でわかった。
消費者の「食の安全」への関心の高まりが背景にあると分析されている。この傾向は、国内に限ったことではない。全米で開催されるファーマーズマーケットの数は、この14年で約2.7倍に膨れ上がっているそうである。
農産物の直売を主目的にしている両者だが、その雰囲気はかなり違う。
一番の違いは、米国のマーケットが、開放的なにぎわいにあふれている点だ。
農産物に限らず様々な地元産品が提供され、大道芸やライブ演奏も行われる。
健康志向の消費者だけでなく、だれもが楽しめる場所として、コミュニティを活性化しているのである。
本県の農産物直売所を単にモノを「売る所」ではなく、人々が集う「マーケット」として特長づけられないだろうか。さらなる発展が期待できる。
(主任研究員 依田 真司)