『Yafo Mag』VOL.43「耐震化率78.2%」


 消防庁の発表では、平成20年度末時点での山梨県内の防災拠点となる公共施設等の耐震化率は78.2%。全国平均65.8%に対して、東海地震に係わる地震防災対策強化地域に指定されている山梨県は全国でも7番目と高い耐震化率となっている。また、平成21年の防災白書によると山梨県の自主防災組織活動カバー率(全世帯数に対する自主防災組織が活動範囲としている地域の世帯数の割合)は96.1%、全国平均の71.7%を大きく上回っており防災意識の高い県民性が伺える。8月に駿河湾を震源とする地震もあったことから、防災の日を中心に行われた今年の防災訓練は例年以上に参加者が熱心に取り組んでいるとニュースなどで数多く紹介された。
 ところで防災拠点の整備や、自主防災組織の活動は盛んになっているが、いざ自分の回りを見てみると、災害の備えが足りないのではないかと感じることも多い。例えば、家具を固定し転倒防止をしている人はわずか24.3%ともいわれている。新潟県中越沖地震では家具類の転倒・落下が原因のけが人は40.7%と報告されており、災害時の負傷は室内で起きる場合が多いのが現状である。いざという時に備え、家庭の中で防災グッズやアイデアを活用した防災対策にもスポットを当ててはいかがだろうか。

(研究員 三枝 万也)