『Yafo Mag』VOL.51「廃止36事業」


 昨年秋に実施され話題を呼んだ事業仕分け第二弾(前半日程)が4月末に終了しました。前半日程では、独立行政法人が行う151事業が対象となり、そのうち36事業が廃止、51事業が規模縮減との判定を下されました。
  今回も、事業仕分けの様子がニュースや新聞等で連日報道され、一般公開された会場は傍聴者であふれ、民間業者が行ったインターネット中継にも書き込みが絶えなかったようです。私も実際に会場へ足を運びましだが、会場には長い行列ができ、会場内には多くの立ち見客もいました。傍聴者は老若男女様々で、蓮舫参議院議員が登場すると多くの傍聴者が立ち上がって携帯電話で撮影を行い、係員から注意を受けるといった一幕もありましたが、仕分け作業が始まると、皆、手渡された厖大な資料を見ながら、マナーよく真剣に傍聴し、その関心の高さが伺えました。
  仕分作業の一連のやりとりを傍聴してみると、なるほど仕分け人の発言はもっともではないかと思われる場面がいくつもありました。しかし、その晩のニュースでは、仕分け人の過激な発言のみが取り上げられ、ニュースを見ただけで事業の正確な実態を判断することは、困難であったのではないかと思います。
  5月20日から、政府系の公益法人を対象とした事業仕分けの後半日程が始まります。是非一度、会場での傍聴、あるいはインターネット中継を視聴するなどして、仕分け作業の一連のやりとりを確認されてみては如何でしょうか。

(主任研究員 矢野 貴士)