VOL.5「あると便利なサービス 外国語表示の案内板21.8%」


 山梨県が来県中の外国人観光客を対象に実施した「平成22年外国人観光客実態調査報告書」における、「県内旅行中にあると便利なサービス」についての回答結果である。以下、「通訳ガイドサービス」(19.7%)、「東京からの直通バス」(16.1%)と続き、ハード・ソフト両面での対応が求められている。
 国は、新成長戦略の中で、観光立国を戦略分野の一つに位置づけ、訪日外国人3000万人を目標に掲げている。本県には、外国人観光客から人気の高い、富士山、温泉、果樹・ワインなど他県がうらやむような観光資源が豊富にあり、今後の観光客増加が期待されている。
 観光庁では外国人観光客の受け入れ体勢づくり(ハード面)、外国人に対する日本の魅力発信(ソフト面)への貢献者を「YOKOSO!JAPAN大使」に任命しており、本県からは、外川凱昭さん(富ノ湖ホテル)、池田政伽津さん(石和温泉旅館組合)が、大使に任命され、観光立国、観光立県づくりに、日々尽力されている。
 外国人観光客がまた来たくなるようなおもてなしの実践には、民間だけではなく、外国語表示の案内板設置など、行政の役割も大きい。行政側も、今回のアンケート結果を真摯に受け止め、官・民協働のおもてなしにより、本県が世界に誇れる観光立県となることを期待したい。

(主任研究員 矢野 貴士)