VOL.7「平均12,406人」


 昨年のヴァンフォーレ甲府のホーム平均観客数である。J2では最多であり、J1のヴィッセル神戸(12,824人)には僅かに及ばないものの、京都サンガ(11,126人)などよりも多い。J1・J2を合わせた37チーム中、堂々の17位となっている。
 一方、山梨県の人口は平成22年国勢調査の速報値では86万人。神戸市や京都市のような100万人以上の政令指定都市に比べると人口は圧倒的に少ない。
 しかし、J1昇格に向けて上位争いをするチームの活躍から、県民のヴァンフォーレへの期待と愛着が観客数にも表れている。また、県内唯一のプロスポーツチームであり、地域に密着した活動では選手だけでなくサポートスタッフの取り組みなども話題になる事も多い。ホームの試合では、子供からお年寄りまで大勢がつめかけ熱心に声援を送っている。チームとサポーター、地元企業が一体となり、スポーツを通して地域の活性化に一役買っているといえる。
 そのヴァンフォーレ甲府が今年は4年ぶりにJ1の舞台へ復帰する。昨年のワールドカップや今月開催されているアジアカップで活躍する日本代表選手が所属するチームとの対戦もあり、昨年以上に小瀬のスタンドには大勢の観客が応援に訪れるだろう。地域を挙げての盛り上がりならJ1のチームにも決して負けないヴァンフォーレの今年の躍進が期待される。

(研究員 三枝 万也)