VOL.11「軽装期間6ヶ月」


 例年は6月から始まる夏の軽装勤務「クールビズ」が、今年は官民とも前倒しで始まり、山梨県は5月16日から10月末まで軽装期間に入った。今年は東日本大震災の影響で電力不足が予想されるため、政府が例年6月~9月のクールビズ期間を、5月~10月に2カ月拡大しており、県も足並みをそろえた。県内の民間でも歩調を合わせて、およそ半年間の軽装勤務に入っている。
 クールビズは、もともと地球温暖化を食い止めるため、冷房を28度に設定し省エネを推進することを狙いとしていた。しかし、軽装期間が6ヶ月にも及ぶとなると、もはやクールビズは、省エネのための緊急対応や軽装ではなく常装であり、新たなライフスタイルになっていく。スーツやネクタイの売り上げへの影響も心配されるが、一方で国民の1年の半分に及ぶ生活様式が変革される。となれば、新たなビジネスチャンスが生まれるきっかけとしてはどうだろうか。

(主任研究員 井尻 俊之)