VOL.23「山梨県内で173年ぶり金環日食観測」
太陽が月と重なって隠され、リング状になる金環日食が5月21日に日本国内の広い範囲で確認された。日本の広範囲で起きるのは932年ぶり、本州では129年ぶり、山梨では173年ぶりになる現象。確認できたのは午前7時31分から36分ごろまでの約5分で、前後の部分日食も含めると約2時間40分にわたる大天文ショーだった。山梨県内の大部分は天候に恵まれ、観測イベントに参加したり、自宅で日食観測メガネを使ったり、大人から子供まで多くの人が楽しめたようだ。
我が家では通販で注文した高性能グラスが日食終了後に届くというハプニングが発生したが、子供用に準備しておいた簡易メガネを順番に使い、かろうじて貴重な機会を逃さずに済んだ。今年は6月6日にも、金星が太陽の前を横切る珍しい現象が起こる。日食には間に合わなかったが、観測グラスの活躍の場はまだ残っている。
(主任研究員 河住 圭彦)