VOL.47「36日間 長いか、短いか」


 今月26日から6月30日までの36日間、国道137号線の新御坂トンネル(笛吹市-富士河口湖町)の天井板撤去工事に伴う全面通行止めが始まった。
県の推奨する迂回路は4ルート。そのうち最短ルートである若彦路は、事前の発表では通行量が900台から6,200台増の7,100台と、およそ8倍になると予想されていた。工事期間中通勤時間帯の渋滞や交通事故の危険性を懸念し、県では、1日70人の誘導員を配置するなどの安全対策を講じるほか、通学路が迂回路となる小学校の教員・保護者なども安全確保に当たる。毎日というわけではないだろうが、通行するドライバーはもとより、安全確保に努める誘導員などにとっては我慢の期間となる。
 一方で、今回の工事対象となる新御坂トンネルは、1967年(昭和42年)の開通から経過47年。今後もまだまだ長い期間利用することになるだろう。
 「47年+αのうちの36日間」と考えれば、相対的に短く感じられないものだろうか。
 ドライバーが心にゆとりを持った運転を心掛けることは当然だが、企業によっては、工事期間中くらいは新御坂トンネルを通勤ルートとしていた者の出勤時間について配慮し、通勤対象者や沿道に住む方々への負担を減らそうという動きがあってもいい。
 いずれにせよ、無事に工事が終了した暁には、トンネルをくぐれるありがたみが身にしみるに違いない。

(研究員 岡 浩之)