VOL.50「2.07」


 一般的に少子化とは、合計特殊出生率(女性が一生の間に産む子供の数)が人口置換水準(長期的に人口が増減しない水準)に達しない状態が続くことだといわれている。厚生労働省の資料によると、日本の合計特殊出生率は、第2次ベビーブームの最後(昭和49年)に2.05であったが、平成17年には1.26まで減少した。翌18年から増加傾向に転じ、平成25年には1.43まで回復しているものの、現在の人口置換水準2.07(平成24年国立社会保障・人口問題研究所)を大きく下回っている。また、出生数は昭和48年の209万1,983人をピークに減少傾向が続き、平成25年には過去最低の102万9,800人であった。
 これは、1人の女性が産む子どもの数は増えているものの、母数となる女性人口が大きく減少しているためである。
 子どもを産めるのは女性のみ。まずは女性が子どもを産みたいと思える社会づくりが重要である。先日、我が家にも第二子が誕生し、男の子二人となった。将来、彼らが結婚したくても相手が足りない(いない、ではない)のでは困るのだ。

(研究員 岡 浩之)