VOL.54「195.9%」
先日公表された観光庁の「宿泊旅行統計調査(平成26年7-9月・速報)」によると、本県に宿泊した外国人旅行者は249,270人泊(全国では11,540,290人泊)前年同期比で195.9%、県別全国第10位となっている。政府によるビジット・ジャパン・キャンペーンに富士山効果、各観光関連施策が奏功した。
観光は「まちづくり・地域活性化」の中心選手として各自治体においても振興策が熱心に語られている。今後しばらくは増加傾向が続くことが予測される外国人観光客をどう取り込むか。本県は強い吸引力を持つ富士山を有し、外国人宿泊者数断トツ一位の東京都(3,402,350人泊)に隣接している。さらなる拡大のチャンスがそこにある。地域資源に知恵を加え連携という言葉を乗じよう。
政府は訪日外国人旅行者数の目標値を2,000万人に定め、国内においては地方創生に政権オールスタッフで取り組んでいる。東京オリンピック・パラリンピックの開催、リニア中央新幹線・中部横断道の開通など、この先外部環境の大きな変化が続く。全てをプラスに捉えて将来の姿を創造しよう。
「195.9%」は観光ハイシーズンにおける短期の数値ではある。しかし、この事象は将来のエポックメイキングになる可能性を十分に秘めている。
(主任研究員 末木 淳)