VOL.91 「17年ぶり」


 現在、甲府市の小瀬アイスアリーナと富士吉田市の富士急ハイランドセイコオーバルを会場に、第73回国民体育大会冬季大会スケート競技会「富士の国やまなし国体」が開催されている。また、先週、同会場で、冬季インターハイ(第67回全国高等学校スピードスケート競技・フィギュアスケート競技選手権大会)が開催された。

 本県での冬季国体の開催は、2004年度の第60回大会(やまなし・ゆめふじ国体)以来13年ぶり、冬季インターハイの開催は、2007年度以来10年ぶりとなり、冬季国体と冬季インターハイの同年開催は、2000年度以来17年ぶりとなる。
 国民体育大会(国体)は、広く国民の間にスポーツを普及し、国民の体力向上を図るとともに、地方スポーツの振興と地方文化の発展に寄与することを目的として開催される国内最大の総合スポーツ大会である。各都道府県では、国体の参加に向けて、ジュニアを中心に競技者の育成・強化を行っており、国体の開催が、我が国における競技力向上の基盤的役割を果たしていると言える。

 冬季国体山梨県実行委員会では、「全国からの参加者を山梨らしいおもてなしのこころで温かく迎え、豊かな自然と文化など山梨の魅力を伝えるとともに、冬季スポーツの普及・発展と生涯スポーツ振興の実現を図り、いつまでも心に残る魅力と感動を創出する大会」を目指し、開催決定以来、関係機関とともに準備を重ねてきた。
 数十年ぶりの強烈寒波が襲来する中、冬季国体には、約1,000人もの選手や関係者が県外から来県し、各競技で熱戦が繰り広げられている。
 各会場では、吉田のうどんやほうとうがふるまわれ、県内の児童・生徒たちが製作した幕絵やのぼり旗が選手団を激励している。
 大会の成功と選手たちの活躍とともに、本県におけるスポーツ・文化・観光振興や、後々にもつながる県外の人たちとの交流のさらなる盛り上がりに期待したい。

山梨総合研究所 主任研究員 小林 雄樹