YAFOメールマガジン VOL.126 2020年12月号
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◆◇◆ YAFOメールマガジン VOL.126 2020年12月号
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■■ インデックス
◆テーマ1
『県民文化ホールの想い出、そして山梨の音楽環境の現状に寄せて』
【音楽評論、元・水戸芸術館音楽部門主任学芸員、
ニューロン製菓社長、アンデ会長 矢澤 孝樹】
◆テーマ2
『ウィズコロナ時代の企業戦略~9月実施のアンケートから~』
【山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也】
◆研究員コラム 気になる数字『35.8%』
◆まちづくり情報
◆気になるデータ・読み物
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◆テーマ1
『県民文化ホールの想い出、そして山梨の音楽環境の現状に寄せて』
【音楽評論、元・水戸芸術館音楽部門主任学芸員、
ニューロン製菓社長、アンデ会長 矢澤 孝樹】
山梨の音楽環境に育てられたという筆者は、近未来的なイメージのタワー
でも知られる水戸芸術館で音楽部門主任学芸員を務め、さまざまな音楽や
芸術活動の企画・運営に従事してきた。家族の事情で、家業のキャンディ、
キャラメル製造会社の経営に転身し、実業の世界に身を置いたことでさら
に多くの人とのつながりができ、音楽や評論活動の幅も広がっているとい
う。1980年代に世界的な巨匠の来県が相次いだ県民文化ホールの「想い出」
と、山梨の音楽環境の現状、そしてこれからのあり方について提言してい
ただいた。
https://www.yafo.or.jp/2020/12/28/13003/
◆テーマ2
『ウィズコロナ時代の企業戦略~9月実施のアンケートから~』
【山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也】
新型コロナ禍に揺れた一年。山梨総合研究所は9月、甲府商工会議所、
富士吉田商工会議所、やまなし産業支援機構、やまなし観光推進機構と共
同で、今後の事業経営や政策展開、自治体経営の参考としていただくこと
を目的として、事業者の方に、感染拡大に伴う影響・対応策とともに、今
後の事業戦略や山梨県が目指すべき地域づくりの姿など、事業、地域の将
来に関するご意見・想いを伺うアンケートを実施した。その概要と今後の
事業活動の在り方についての1つの分析を報告する。
https://www.yafo.or.jp/2020/12/28/13025/
◆研究員コラム 気になる数字 『35.8%』
4月の「気になる数字」に、歩行者が渡ろうとする横断歩道前で一時停
止する車の割合を取り上げた。日本自動車連盟(JAF)の調査で山梨は、
2018年がおよそ18台に1台しか止まらない5.6%(全国30位)と低く、昨年
調査では26.0%(全国11位)と大きく改善されたものの、まだ4台に3台
が通過してしまう実態に触れた。そして、今年8月の調査結果が公表され、
山梨は35.8%と着実に伸び、過去最高の6位になった。ベスト10のうち、
18年と比べた伸び率はトップだ。
4月に山梨総合研究所に出向して以来、甲府駅北口から南口まで1㌔ほ
ど徒歩通勤している。その間に信号機のない横断歩道を2カ所渡るが、9
カ月前と比べて、一時停止してくれる車の割合がかなり増え、県民に道交
法の規定が浸透しつつあることを実感している。
都道府県別の調査結果が公表されるようになった18年から3年連続首位
は隣の長野県。一時停止する割合は58.6%→68.6%→72.4%と高率で推移
している。18年(39.1%)、19年(52.8%)と連続2位の静岡県は、順位
こそ兵庫県(57.1%)に抜かれ3位になったものの54.1%と割合を伸ばし
ている。新潟県も13.8%(9位)→36.2%(5位)→49.4%(4位)と上
昇しており、山梨を含む各県が順調に伸びていけば、中部横断自動車道で
結ばれる「中央日本4県」の甲信越静は、「交通ルールを守る上位県」の
評価を得られそうだ。全国平均は8.6%→17.1%→21.3%と伸びは鈍く、
JAFは「まだ8割が止まらない」として、「横断歩道では手前で減速、歩
行者優先。横断者も意思表示を」と呼び掛けている。
山梨県警は、横断歩道を渡る歩行者とドライバーが交わすハンドサイン
運動の推進と、進行方向に横断歩道があることを知らせる「ダイヤマーク」
の認知度を高める意識啓発を進める一方で、立体的に浮き上がって見える
横断歩道を甲府駅周辺に2カ所設けるなど、ハード面の工夫にも取り組む。
視覚効果でいうと、愛知県警は横断歩道全体を見渡しやすいよう約12度の
角度をつけた「鋭角横断歩道」の設置に独自に取り組み、事故減少効果が
出ているというから、山梨でも導入を検討してほしい。
横断歩道の形状は、1992(平成4)年に、それまでのハシゴ型から、側
線を省いた現行のゼブラ型の“国際規格”に変わった。側線を省いたこと
で「横断歩道に雨水がたまりにくくなった」「運転者からの視認性向上や
設置時間の短縮にもつながる」と良い面ばかりの評価がされているが、側
線があったことで歩行者の存在により気づきやすかったという評価が抜け
落ちているように思う。特に夜間、交差点などで黒っぽい服を着た歩行者
がゼブラの黒い部分を歩いていた場合など、同化して運転者がハッとした
という指摘も実際にある。道路を横切る側線があれば、側線の見え方の変
化から歩行者の存在に気づきやすい。例えば事故が多発する交差点には、
側線の設置を検討することはできないものだろうか。
横断歩道上での事故を減らすには、運転者も歩行者も事故形態をよく知
ることが欠かせない。運転者は横断歩道が近づいたら速度を緩め、いつで
も止まれる状況をつくっておく意識を持つこと。歩行者は、一時停止して
くれた車のわきから自転車、バイクが突進してくることや、対向車線の車
が止まらない可能性も含め、横断歩道が決して安全地帯ではないことも認
識して渡ることが大切である。
(主任研究員 鷹野 裕之)
◆まちづくり情報
・宿泊・旅行統計調査(令和2年9月・第2次速報、10月・第1次速報 11/30 観光庁 公表)
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000432.html
・障がい者雇用に関する第6回実態調査
〜コロナ禍による障がい者雇用のマネジメントへの影響と対応の方向性~
(12/1 野村総研グループ 公表)
https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2020/cc/1201_1
・報告書「学校施設におけるバリアフリー化の加速に向けて~誰もが安心して学び、
育つことができる教育環境の構築を目指して~」の取りまとめ及び
「学校施設バリアフリー化推進指針」の改訂について(12/25 文部科学省 公表)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shisetu/059/mext_00001.html
・学校施設におけるバリアフリー化の状況調査(12/25 文部科学省 公表)
https://www.mext.go.jp/a_menu/shisetu/seibi/1419963_00002.html
・農業に関する「最新技術情報」(12/25日本政策金融公庫 公表)
https://www.jfc.go.jp/n/finance/keiei/technology.html
◆気になるデータ・読み物
・景気ウォッチャー調査(令和2年11月調査、12/8 内閣府 公表)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/2020/1208watcher/menu.html
→ 新型コロナウイルス感染症の影響による厳しさが残る中で、持ち直しに弱さがみられる。
先行きについては、感染症の動向に対する懸念が強まっている。
・月例経済報告(令和2年12月、12/22 内閣府 公表)
https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2020/1222getsurei/main.pdf
→ 景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるが、
持ち直しの動きがみられる。
・第162回中小企業景況調査(2020年10-12月期 12/11 経済産業省 公表)
https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201211005/20201211005.html
→ 中小企業の業況判断DIは、2期連続で上昇した。
・地域経済産業の動向(10月 12/24 経済産業省 公表)
→ 鉱工業生産指数(季節調整値・前月比)は、すべての地域で上昇し、https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201224002/20201224002.html
小売業6業態の販売額(前年同月比)は、すべての地域で増加した。
・管内の経済動向(関東地域、10月のデータを中心に、12/16 経済産業省 公表)
https://www.kanto.meti.go.jp/tokei/keiki/data/keiki202012.pdf
→ 管内経済は、厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きがみられる。
・中小企業景況調査(12月)要約版(12/25 日本政策金融公庫 公表)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/keikyoyouyaku_2012.pdf
→ 中小企業の売上げDIは、25カ月連続でマイナス圏。売上げ見通しDIも、
24カ月連続でマイナス圏
・全国小企業月次動向調査(11月実績、12月見通し 12/21 日本政策金融公庫 公表)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/getsuji_202012.pdf
→ 小企業の売上DI(11月実績)は、マイナス幅が拡大
・2020年12月(第135回)景気定点観測アンケート調査結果(12/11 経済同友会 公表)
https://www.doyukai.or.jp/policyproposals/uploads/docs/201211a.pdf
→ 景気の現状について「緩やかに拡大している」が上昇(15.3%→31.7%)となり、
同友会景気判断指数も上昇(▲42.8→▲6.4)した。
・商工会議所LOBO(早期景気観測、11月調査、11/30 日本商工会議所 公表)
https://cci-lobo.jcci.or.jp/wp-content/uploads/2020/11/LOBO202011.pdf
→ 業況DIは、持ち直しの動き続くも力強さ欠く。先行きは感染再拡大への警戒感強まる。
・飲食店のテイクアウト・デリバリーサービス等に関する消費者調査結果(12/15 日本政策金融公庫 公表)
https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/seikatsu20_1215a.pdf
→ 消費者に定着しつつある飲食店のテイクアウト・デリバリーサービス
~利用者の多くがコロナ収束後も継続利用意向~
・小規模企業景気動向調査(11月期調査、12/24 全国商工会連合会 公表)
https://www.shokokai.or.jp/joho/chosa/keiki/keikidoukou.files/2011report.pdf
→ 6カ月連続の改善も、感染拡大により小幅にとどまった小規模企業景況。
・山梨県金融経済概観(12月、12/14 日本銀行甲府支店 公表)
https://www3.boj.or.jp/kofu/300gaikan/getu2012.pdf
→ 県内景気は、新型コロナウイルス感染症の影響から、引続き厳しい状態にあるが、
経済活動が徐々に再開するもとで、持ち直している。
・調査月報(12月、12/11 山梨中央銀行 公表)
https://www.yamanashibank.co.jp/economy/assets/files/No515.pdf
→ 最近の県内景気(10月~11月)は、新型コロナウイルス感染症の影響により
厳しい状況が続いているが、公的支援策の効果もあり持ち直してきている。
・TDB景気動向調査(全国)(11月、12/3 株式会社帝国データバンク 公表)
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/202012_jp.pdf
→ 国内景気は持ち直すも、感染再拡大で下旬に鈍化。感染拡大防止にともなう経済活動の抑制が懸念材料。
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発行人:村田俊也(編集担当:岩崎)
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