YAFOメールマガジン VOL.129 2021年3月号


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◆◇◆ YAFOメールマガジン VOL.129 2021年3月号
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■■ インデックス
◆テーマ1
『山梨の図書館に携わって70年の歩みを振り返る』
【NPO法人 山梨子ども図書館顧問 浅川 玲子】
◆テーマ2
『地域における持続可能な中小企業経営を目指して』
【山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭】
◆研究員コラム 気になる数字『153g』
◆まちづくり情報 
◆気になるデータ・読み物
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◆テーマ1
『山梨の図書館に携わって70年の歩みを振り返る』
【NPO法人 山梨子ども図書館顧問 浅川 玲子】
 山梨県立図書館に司書として長く勤め、退職後も県内の公共図書館立ち
上げに尽力し、竜王町立図書館や櫛形町立図書館、玉穂町生涯学習館で館
長を務めるなど「やまなしの図書館の母」として知られる筆者。本年度、
図書館法施行70周年を記念して文部科学省から図書館振興の功績により表
彰を受けた。91歳の今もNPO法人山梨子ども図書館の顧問を務めるなど精力
的な活動を続けている。県立図書館の変遷や、関わった公共図書館、子ど
もの読書活動、貸し出し件数の多さなどでも知られる山梨県の図書館事情
などについて紹介していただいた。
https://www.yafo.or.jp/2021/03/31/13533/

◆テーマ2
『地域における持続可能な中小企業経営を目指して』
【山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭】
 山梨総研では、本年度の自主研究として、山梨県中小企業家同友会との
共同により、地域において持続可能な経営を行うためには何が必要なのか
を明らかにすることを目指した調査研究を行った。その中で、地元中小企
業が将来にわたり経済活動を持続可能にしていくための企業及び地域社会
とのつながりを核とした経営を「地域資源経営」と名付け、地元企業3社
の経営者ヒアリングを通じて、「人」という経営資源を通じた価値創造サ
イクルや、それを踏まえた経営のポイントをまとめた。
https://www.yafo.or.jp/2021/03/31/13520/

◆研究員コラム 気になる数字 『153g』
 「153g」。コンビニエンスストアで販売しているおにぎりの重さが100g
前後。おにぎり約1個半の重さとなる。これが何の重さかというと、「第
4次廃棄物総合計画」に記載されている山梨県の1人一日当たりの家庭から
排出されるごみの減量目標である。この計画は、山梨県が環境への負荷の
低減による生活環境の保全を目的とし、令和3年度から令和7年度までの
5年間を計画期間として策定されたものである。2018年度における山梨県
民1人1日当たりの家庭から排出されるごみの量は全国平均の505gを上回
る590gであり、これを2025年度までに153g(25.9%)少ない437gとす
る行動目標となっている。

 数字だけ見ると1人が一日に出すごみの量を約4分の1減らすこととなり、
達成には大変な努力が必要となる数値である。計画では、ごみの処理に必
要な費用の「見える化」などによるごみ発生抑制への意識の深化、食品ロ
スの削減を始めとした生ごみ、さまざまな用途で使用されているプラスチ
ック類の発生抑制、市町村が実施するごみ収集の手数料有料化、再資源化
の促進などが重点的に取り組む対策としてあげられている。

 私自身としても減量化に向けて、家のごみ箱を覗いてみながら何が減ら
せるのか考えてみた。リビングのごみ箱には、チラシやお菓子などの紙箱、
袋が結構入っている。空き箱や空き袋をよく見てみると「紙製容器包装」
や「プラスチック製容器包装」を示すリサイクル識別表示マークが示され
ている。ちなみに、花粉が多くなるこの時期になるといつも手の届く場所
においてある、ボックスティッシュを裏返してみると、箱は紙製容器包装、
ティッシュの取り出し口の透明のフィルムはプラスチック製容器包装と分
けて記載があり、意識して箱を解体して分別すれば、小さいけれどリサイ
クルと減量化に繋がっていくことが分かる。また、台所を見るとシンク周
りから出た野菜くずなどの生ごみや食べ残しがかなりの重さを占めていた。
これは、生ごみの重量の半分以上を占めるとされる水分をしっかり切るこ
とと、食べ残しや使い切れなかった食材を削減していくことで、ごみ袋が
大分軽くなった。日常のちょっとした「ひと手間」がごみの減量化につな
がっていくことが実感できる。

 私たちが、生活していくうえで、必ずごみは発生し、その処理のために
費用がかかり、環境にも負荷を与えるものとなる。豊かな自然環境を守り、
持続可能な社会を次世代の子どもたちに残していくには、ごみの減量化と
再資源化が欠かすことのできない課題となっている。しかし、その中でも
現状多くの人にとってごみ分別は、手間がかかり面倒だけど行政が示した
決まりなので仕方なく、分別基準に沿ってごみを出している状態ではない
だろうか。人が行動を起こすには動機が求められ、続けていくには意識の
深化が必要となる。ごみの減量化についても、ごみを排出するすべての人
が、「なぜ」減量化が必要なのかを考え、環境への負荷の低減は、一人ひ
とりに課せられた課題だと理解して、「ひと手間」を惜しまず、自ら行動
していくことが最も大切なことであろう。
(主任研究員 河野 彰夫)


◆まちづくり情報
・外国人旅行者が不安なく旅行できる環境整備を目指して
 ~外国人旅行者向け「伝わる表現」用語集と非常時対応マニュアル作成の指針を作成しました!~
(3/30 観光庁 公表)
 https://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000339.html
・地域観光事業支援の実施について(3/26 観光庁 公表)
 https://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000503.html

◆気になるデータ・読み物
・令和3年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況に関する調査について
(令和3年1月末現在、3/19 文科省公表)
 https://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa01/kousotsu/kekka/k_detail/mext_00008.html
 →山梨県内の就職内定率は93.4%で、前年同期比を1.3ポイント上回っている。
・令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(2/1現在、3/19 文科省公表)
 https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/11/1422624_00005.htm
 →大学生の就職内定率は89.5%で、前年同期比2.8ポイント低下した。
・景気ウォッチャー調査(令和3年2月調査結果抜粋、3/8 内閣府 公表)
 https://www5.cao.go.jp/keizai3/2021/0308watcher/menu.html
 →2月の現状判断DI(季節調整値)は、前月差10.1ポイント上昇の41.3となった。
  家計動向関連、企業動向関連、雇用関連のすべてのDIが上昇した。
・月例経済報告(3月、3/23 内閣府 公表)
 https://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2021/0323getsurei/main.pdf
 →景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあるなか、
  持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さがみられる。
・地域経済産業の動向(1月、3/29 経済産業省 公表)
 https://www.meti.go.jp/press/2020/03/20210329003/20210329003.html
 →鉱工業生産指数(季節調整値・前月比)は、近畿、関東、東海など8地域
 (付加価値額構成比94.4%)で上昇し、1地域(同5.6%)で低下。
  小売業6業態の販売額(前年同月比)は、近畿、関東、九州・沖縄など4地域
 (販売額構成比74.2%)で減少し、中部、東北、中国など4地域(同25.8%)で増加。
・管内の経済動向(関東地域、1月のデータを中心に、3/17 関東経済産業局 公表)
 https://www.kanto.meti.go.jp/tokei/keiki/data/keiki202103.pdf
 →管内経済は、厳しい状況にあるものの、持ち直しの動きがみられる。
・全国小企業月次動向調査(2021年2月実績、2021年3月見通し 3/22 日本政策金融公庫 公表)
 https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/getsuji_202103.pdf
 →小企業の売上DI(2月実績)は、ほぼ横ばいで推移。
・商工会議所LOBO(早期景気観測、3月調査、3/31 日本商工会議所 公表)
 https://cci-lobo.jcci.or.jp/wp-content/uploads/2021/03/LOBO202103.pdf
 →業況DIは、持ち直しの兆しも、依然厳しい状況。先行きは回復への期待感みられるも、警戒感続く。
・山梨県金融経済概観(3月、3/10 日本銀行甲府支店 公表)
 https://www3.boj.or.jp/kofu/300gaikan/getu2103.pdf
 →県内景気は、新型コロナウイルス感染症の影響から、引続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している。
・調査月報(3月、3/11 山梨中央銀行 公表)
 https://www.yamanashibank.co.jp/economy/assets/files/No518.pdf
 →最近の県内景気(1月~2月)は、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況が続くなかで、
  持ち直しの動きが一服している。生産面においては、機械工業が持ち直している。
  一方、需要面においては、設備投資で慎重姿勢が強まっているほか、個人消費も足踏み状態にある。
・TDB景気動向調査(全国)(2月、3/3 株式会社帝国データバンク 公表)
 https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/202103_jp.pdf
 →国内景気は3カ月ぶりのプラス。個人消費関連は低水準で推移し、業種により景況感に温度差。
・令和2年度山梨県常住人口調査結果報告(年報、3/18 山梨県 公表)
 https://www.pref.yamanashi.jp/shinchaku/toukei/0303/toukei18.html
 →令和2年10月1日現在の推計人口は806,210人。19年連続の人口減少、転入・転出者数は過去最低。

 

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発行人:村田俊也(編集担当:岩崎)
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