Vol.320 シカ肉を食べてみよう
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 清水 季実子 1 はじめに ニホンジカ(以下「シカ」という。)が山梨県内にたくさんいるという事実をご存じの方は多いだろう。実際、中央線や身延線の列車とシカが衝突したニュースを聞いて […]
Vol.319 地域発事業創造のすすめ ~地域繁栄に向けた起業メソッドの活用法~
国士舘大学 経営学部 教授 田中 史人 (元 山梨総合研究所 主任研究員) Ⅰ 企業ネットワークから事業創造への進化 まずは、私の郷里(山梨県甲府市)の地域シンクタンクである山梨総研の重要な情報発信ツール […]
Vol.318 スポーツ×地域活性化
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 藤原 佑樹 1.はじめに 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、2020東京大会とする。)の新種目として扱われ話題となったスケートボードも、今となっては若者が […]
Vol.317 新地方創生と健康ポイント事業
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 在原 巧 1.なぜ今健康ポイント事業なのか 全国の自治体や健康保険組合では、参加者の歩数、健康診断の受診、地域イベントへの参加などの健康行動に対してポイントを付与し、蓄積されたポイ […]
Vol.316-1 農家から見る地方のこれから
株式会社ファーマン 井上農場 代表取締役 井上能孝 北杜市高根町にて有機野菜の生産・販売を行っている、株式会社ファーマン 井上農場の代表を務める、井上能孝と申します。 1.はじめに 農家をしていると、「 […]
Vol.316-2 山梨総研を出た後の私~地域社会の模索~
NPO法人田村明記念・まちづくり研究会理事 檜槇 貢 (元 山梨総合研究所 調査研究部長) はじめに 1998年4月1日は私にとっては東京脱出の日だった。憧れという動機だけで決めていた都会居住を終えた。そ […]
Vol.315 統計から考える山梨の農業
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 山本 晃郷 1.はじめに 山梨県の農業といえば、ぶどう、もも、すももが有名であり、山梨県で公表している「山梨県のあらまし2024」をみると、令和4年度(2022年度)の年間生産 […]
Vol.314 若手自治体職員の早期離職をめぐる問題―WEBアンケート調査とWEBインタビュー調査結果の分析を通して―
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 宇佐美 淳 1.はじめに 自治体職員は、今般の新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う業務量の増加等、限られた人員の中で様々な政策分野の膨大な事務を処理する必要に迫られている。それ […]
Vol.313-1 現代において考える「寺子屋」
乾徳山恵林寺 住職 古川周賢 甲州市塩山の臨済宗妙心寺派、乾徳山恵林寺の住職 古川周賢と申します。 恵林寺は、武田信玄公の菩提寺としてその名を知られています。 【一】 「学びの人」としての武田 […]
Vol.313-2 新時代の父親像: 父親の育児参加を取り巻く課題と展望
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 渡辺 たま緒 はじめに 「亭主元気で留守がいい」、「24時間戦えますか?」。この2つはいずれも今から30年ほど前の1980年代後半から1990年代にかけて流れたCMのフレーズだ […]
Vol.312 「心のバリアフリー」とは何か
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 山本 陽介 1.はじめに 令和6年1月に執筆したNewsLetter Vol.306-2では、「視覚障害者を取り巻く社会環境について」と題して、視覚障害者といっても、まったく見 […]
Vol.311 バイパス道路の整備と旧道地域の活性化
公益財団法人 山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也 1.はじめに 渋滞の緩和や時間距離の短縮などを目的に、バイパスや高速道路・有料道路の建設が全国各地で行われている。こうした新規の幹線道路は、人口密集地・繁華街を通過す […]
Vol.310 データから地域をみる ~システム思考による自主研究成果の分析~
公益財団法人 山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭 1.はじめに インドの寓話に「群盲象を評す」がある。物事の一部だけを理解して全体像を理解したと錯覚してしまう例えとして用いられるが、今日の社会も同様に、複雑化する […]
Vol.309-1 リスキリングを促進するには
株式会社リクルート Division統括本部 HR本部 ジョブズリサーチセンター センター長 宇佐川 邦子 皆さんは「リスキリング」という言葉をご存じでしょうか。 昨今耳にする機会も増え市民権を得つつあ […]
Vol.309-2 キャリアアップ・ユニバーシティ:リスキリングによる豊かさ共創
公益財団法人 山梨総合研究所 理事長 今井 久 1.はじめに 「豊かさ」という概念が注目される今日において、山梨県は2022年5月「豊かさ共創会議」を立ち上げた。企業収益と労働環境の向上の持続的な循環関係の構築に向けて […]
Vol.308 地域交通のあり方
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 山本 晃郷 1.はじめに 近年、我が国ではバスやタクシー等をはじめとする、運転手を担う人材の不足が懸念されている。地方の山間部などの特に人口の少ない地域では、人員の不足による減便や […]
Vol.307 デジタル技術の活用に向けて ―自分の仕事にどう役立てるか―
合同会社クラウドデザイン研究所 代表 進藤 聡(山梨総研OB) 1 はじめに 筆者は山梨県庁に在職中、情報部門や計画策定部門などで行政においてデジタル技術をどのように活用していくのかに関する業務を担当してきました。また […]
Vol.306-1 令和6年4月1日から障がい者への合理的配慮が義務化 ―合理的配慮は通常のサービスの延長です―
社会福祉法人 山梨県障害者福祉協会 専門相談員 坂村 裕輔(山梨総研OB) (この記事の中では「障害」は「障がい」と記載します。「害」という字が好ましくないという意見が当協会に多く寄せられているためです。法律名や障害者白 […]
Vol.306-2 視覚障害者を取り巻く社会環境について
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 山本 陽介 1.はじめに 皆さんは“ロービジョン”という言葉を聞いたことがあるだろうか。法律等での明確な定義はないが、一般的には「視覚に障害があるため生活に何らかの支障を来して […]
Vol.305 官民連携等による地方の公的不動産(PRE)の再生
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 櫻林 晃 1. はじめに 近年、我が国において公共施設の老朽化対策が大きな課題となっている。高度経済成長期に建設された多くの公共施設で老朽化が進行しており、内閣府「経済財政運営 […]
Vol.304 ふるさと納税のあり方
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 藤原 佑樹 1. はじめに 2008年に税制を通じてふるさとへ貢献する仕組みとして開始したふるさと納税は、令和4年度に受入額9,654億円、受入件数5,184万件と、3年連続でこれ […]
Vol.303-1 NPOによる社会課題解決や価値創造のために求められるもの ―全国の先進的事例と日本ファンドレイジング協会による取組等を踏まえて―
認定特定非営利活動法人日本ファンドレイジング協会 社会的インパクトセンター チーフディレクター 松島 拓 1.はじめに 「全国にNPO法人は、コンビニと同じくらいあるんです」。筆者がNPO法人で仕事を始め […]
Vol.303-2 山梨県におけるNPOの活動実態とこれからのNPOの姿
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 宇佐美 淳 1. はじめに 1998年3月に特定非営利活動促進法(以下「NPO法」という)が公布され、今年で25年の節目の年を迎える。2023年8月31日現在、全国で5万133法人 […]
Vol.302 人口減少と自治会のあり方
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 渡辺たま緒 はじめに 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、この夏は多くの集客イベントが通常開催され、各地でにぎわいを見せた。社会人の就業場所は自宅などのリモ […]
Vol.301 健康づくり対策の沿革と今後の取り組み
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 前田 将司 1.はじめに 人生100年時代と言われる昨今、健康を保ったまま長生きすることは、生涯を通じたQOLの維持・向上に直結する事柄になっている。健康上の問題で日常生活が制 […]
Vol.300-1 行政政策としての土地活用について
山梨県立大学非常勤講師 保坂 久 今日の自治体における財政状況が厳しさを増す中で、持続可能な自治体経営のためには新たな財源確保のための政策が必要となります。本稿では、新たな土地利用を通じた地域の活性化とそ […]
Vol.300-2 持続可能な地域の発展に向けた取組み~南アルプス市の事例~
公益財団法人 山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭 1.はじめに 「南アルプス市」と聞くと、何をイメージするだろうか。ユネスコエコパークにも認定された豊かな自然やそれを活かした山岳観光、また、さくらんぼやもも、すも […]
Vol.299 利他と豊かさ
公益財団法人山梨総合研究所 理事長 今井 久 はじめに 山梨総合研究所は、2022年12月、書籍『山梨ならではの豊かさ~地方が注目される時代へ~』をぎょうせいから出版した。[1] 私は執筆の一部と編集に関わったが、日本 […]
Vol.298 山梨県民の収入・所得環境~県民は、豊かになったか~
公益財団法人山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也 1.はじめに 新型コロナウイルスの感染拡大から既に3年以上が経過する中で、今年5月8日、重症化リスクが下がってきたことやワクチン接種の普及などを背景に、位置づけが従来の […]
Vol.297-1 最高のコミュニケーションツール健康麻雀
特定非営利活動法人健康麻将kaiやまなし 代表理事 長澤貴仁 キャッチコピー「山梨県を日本一の麻雀県に」を掲げ、産官学あらゆる団体の活動と 健康麻雀を融合させることで地方創生、社会課題解決を目指す活動を実施。   […]
Vol.297-2 山梨県自治体における合計特殊出生率の現状とこれからの少子化対策に向けて
公益財団法人山梨総合研究所 元研究員 都留市役所 総務部 企画課長 中野 一成 1.はじめに 筆者は、平成17(2005)年の春、都留市役所から山梨総合研究所へと出向辞令が出され、2か年にわたって各種研究活動に従事させ […]
Vol.296-2 脱炭素社会の実現に向けて私たちができること
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 櫻林 晃 1.はじめに 近年、豪雨や猛暑など気候変動の影響による自然災害の増加が世界的な問題となっている。気候変動問題は世界で協働して取り組むべき喫緊の課題であり、2015年に […]
Vol.296-1 インクルーシブ教育が目ざす地平と現在地
国立大学法人山梨大学 教育学部 障害児教育講座 教授 インクルーシブ教育システム推進連携会議(山梨県教育委員会) 座長 山梨県社会福祉審議会 委員長職務代理者 古屋 義博 1.「インクルーシブ教育」の理念 […]
Vol.295-1 世界トップレベルの水素・燃料電池技術水準と産業化について
国立大学法人山梨大学 水素・燃料電池ナノ材料研究センター 特任教授 センター長 飯山 明裕 1.はじめに 皆さまは、「カーボンニュートラル」あるいは「脱炭素」という言葉をどこかでお聞きになられたことがある […]
Vol.295-2 子どもの視力低下
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 山本 陽介 1.はじめに 視力の低下は、QOL(生活の質)に大きな影響を与える。WHO(世界保健機関)基準では失明の定義を「良い方の眼が視力0.05未満 or 中心10度以内の視野 […]
Vol.294-1 山梨県人会連合会 七十余年の歩み
山梨県人会連合会 第9代会長 清水喜彦 1.はじめに 東京には日本全国の道府県人会があります。もちろん、山梨の県人会もあります。しかも山梨の場合は首都圏に数多くの県人会があるので、それをまと […]
Vol.294-2 リスキリングを取り巻く現状と今後の課題
公益財団法人 山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭 1.はじめに 最近、ニュース等でもよく耳にするようになった「リスキリング」。英語で「Reskilling」と書くとおり、再び(re)スキルを身に付けること(sk […]
Vol.293-1 新たな地域とコミュニティづくりに取り組む労働者協同組合
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 理事長 古村 伸宏 はじめに 本年10月1日、「労働者協同組合法」が施行されました。日本ではまだ、なじみの薄い労働者協同組合(ワーカーズコープ)ですが、世界 […]
Vol.293-2 自治会費のゆくえ
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 渡辺たま緒 はじめに 筆者はこれまでこれからの協働の在り方としての自治会について考察を重ねてきた。この中で、近年課題に挙がる担い手不足といった課題は、自治会への無関心が背景に […]
Vol.292-1 山梨の新聞「史」―企画展「山梨と新聞―知識を広むるは新聞を求むるに在り―」によせて―
山梨県立博物館 学芸課 学芸員 中野 賢治 1.はじめに 今から150年前の1872(明治5)年7月、甲府の内藤伝右衛門らの手によって「峡中新聞(こうちゅうしんぶん)」が創刊されました。「峡 […]
Vol.292-2 社会的包摂と文化・芸術
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 廣瀬 友幸 1.はじめに 社会的包摂(Social Inclusion)という言葉をご存じだろうか。ヨーロッパで、1980年代から90年代にかけて普及した概念である。第2次世 […]
Vol.291-1 夢みる小学校~子どもファーストの自由教育について
学校法人 きのくに子どもの村学園 南アルプス子どもの村中学校校長 加藤 博 1.はじめに 学校の休み時間、子どもたちがむらがる大人気のたまり場がある。大人や中学生のひざに座ってお話をして楽しむ子。ボードゲ […]
Vol.291-2 あらためて見つめる山梨の魅力
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 宇佐美 淳 1.はじめに 株式会社ブランド総合研究所が、2022年10月、「地域ブランド調査2022」の結果を公表した[1]。調査[2]は、認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意 […]
Vol.290-1 山梨県における医療機器関連産業の振興とメディカル・デバイス・コリドー推進計画
(公財)やまなし産業支援機構理事長 メディカル・デバイス・コリドー推進センター長 山梨県立大学特任教授 元山梨総合研究所主任研究員 手塚 伸 1.はじめに 山梨県は2011年3月に「産業振興ビジョン」 […]
Vol.290-2 「ウェルビーイング」:幸せを測る指標について
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 前田 将司 1.はじめに 公益財団法人山梨総合研究所は今年で創立25年目を迎えた。節目となる年に新たに作成したパンフレットの中で、山梨総合研究所のパーパス(目指すべき社会の実現 […]
Vol.289-1 これからの習い事と山梨県における部活動の地域移行
子どもの習い事メディア「SUKU×SUKU(スクスク)」編集長 西村 良介 1.はじめに 「これまでどのような習い事に通われましたか?」 そう問い掛けると、ほとんどの方からスイミングスクールやピアノ教室 […]
Vol.289-2 地方が注目される時代
公益財団法人 山梨総合研究所 理事長 今井 久 1.はじめに 2018年6月、東京の岩波ホールで「マルクス・エンゲルス」という映画を観た。カール・マルクス生誕200年を記念して作られた映画である。私自身、特別マルクスを […]
Vol.288-1 多文化共生社会における対人援助と山梨のいま
NPO法人国際活動市民中心(CINGA) 理事・コーディネーター 新居 みどり 1.はじめに いま、山梨における多文化共生は大きな広がりを見せています。この多文化共生という言葉は、2006年に総務省[i […]
Vol.288-2 山梨県内の結婚事情
公益財団法人 山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也 1.はじめに 人口減少に各自治体が悩んでいる。総合戦略の策定などを通じて人口減少の歯止めに懸命であるが、国全体で見ればゼロサムゲームである子育て世代の移住は、各自治体 […]
Vol.287-1 健やかな育みを求めて~山梨の子どもを元気に~
国立大学法人 山梨大学 理事(教学・国際交流担当)・副学長 中村 和彦 1.はじめに 私は、長年、発育発達学、保健体育科教育学を専門とし、社会活動では文部科学省中央教育審議会専門部会委員やスポーツ庁ス […]