Vol.302 人口減少と自治会のあり方
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 渡辺たま緒 はじめに 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行し、この夏は多くの集客イベントが通常開催され、各地でにぎわいを見せた。社会人の就業場所は自宅などのリモ […]
Vol.301 健康づくり対策の沿革と今後の取り組み
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 前田 将司 1.はじめに 人生100年時代と言われる昨今、健康を保ったまま長生きすることは、生涯を通じたQOLの維持・向上に直結する事柄になっている。健康上の問題で日常生活が制 […]
Vol.300-1 行政政策としての土地活用について
山梨県立大学非常勤講師 保坂 久 今日の自治体における財政状況が厳しさを増す中で、持続可能な自治体経営のためには新たな財源確保のための政策が必要となります。本稿では、新たな土地利用を通じた地域の活性化とそ […]
Vol.300-2 持続可能な地域の発展に向けた取組み~南アルプス市の事例~
公益財団法人 山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭 1.はじめに 「南アルプス市」と聞くと、何をイメージするだろうか。ユネスコエコパークにも認定された豊かな自然やそれを活かした山岳観光、また、さくらんぼやもも、すも […]
Vol.299 利他と豊かさ
公益財団法人山梨総合研究所 理事長 今井 久 はじめに 山梨総合研究所は、2022年12月、書籍『山梨ならではの豊かさ~地方が注目される時代へ~』をぎょうせいから出版した。[1] 私は執筆の一部と編集に関わったが、日本 […]
Vol.298 山梨県民の収入・所得環境~県民は、豊かになったか~
公益財団法人山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也 1.はじめに 新型コロナウイルスの感染拡大から既に3年以上が経過する中で、今年5月8日、重症化リスクが下がってきたことやワクチン接種の普及などを背景に、位置づけが従来の […]
Vol.297-1 最高のコミュニケーションツール健康麻雀
特定非営利活動法人健康麻将kaiやまなし 代表理事 長澤貴仁 キャッチコピー「山梨県を日本一の麻雀県に」を掲げ、産官学あらゆる団体の活動と 健康麻雀を融合させることで地方創生、社会課題解決を目指す活動を実施。   […]
Vol.297-2 山梨県自治体における合計特殊出生率の現状とこれからの少子化対策に向けて
公益財団法人山梨総合研究所 元研究員 都留市役所 総務部 企画課長 中野 一成 1.はじめに 筆者は、平成17(2005)年の春、都留市役所から山梨総合研究所へと出向辞令が出され、2か年にわたって各種研究活動に従事させ […]
Vol.296-2 脱炭素社会の実現に向けて私たちができること
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 櫻林 晃 1.はじめに 近年、豪雨や猛暑など気候変動の影響による自然災害の増加が世界的な問題となっている。気候変動問題は世界で協働して取り組むべき喫緊の課題であり、2015年に […]
Vol.296-1 インクルーシブ教育が目ざす地平と現在地
国立大学法人山梨大学 教育学部 障害児教育講座 教授 インクルーシブ教育システム推進連携会議(山梨県教育委員会) 座長 山梨県社会福祉審議会 委員長職務代理者 古屋 義博 1.「インクルーシブ教育」の理念 […]
Vol.295-1 世界トップレベルの水素・燃料電池技術水準と産業化について
国立大学法人山梨大学 水素・燃料電池ナノ材料研究センター 特任教授 センター長 飯山 明裕 1.はじめに 皆さまは、「カーボンニュートラル」あるいは「脱炭素」という言葉をどこかでお聞きになられたことがある […]
Vol.295-2 子どもの視力低下
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 山本 陽介 1.はじめに 視力の低下は、QOL(生活の質)に大きな影響を与える。WHO(世界保健機関)基準では失明の定義を「良い方の眼が視力0.05未満 or 中心10度以内の視野 […]
Vol.294-1 山梨県人会連合会 七十余年の歩み
山梨県人会連合会 第9代会長 清水喜彦 1.はじめに 東京には日本全国の道府県人会があります。もちろん、山梨の県人会もあります。しかも山梨の場合は首都圏に数多くの県人会があるので、それをまと […]
Vol.294-2 リスキリングを取り巻く現状と今後の課題
公益財団法人 山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭 1.はじめに 最近、ニュース等でもよく耳にするようになった「リスキリング」。英語で「Reskilling」と書くとおり、再び(re)スキルを身に付けること(sk […]
Vol.293-1 新たな地域とコミュニティづくりに取り組む労働者協同組合
日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会 理事長 古村 伸宏 はじめに 本年10月1日、「労働者協同組合法」が施行されました。日本ではまだ、なじみの薄い労働者協同組合(ワーカーズコープ)ですが、世界 […]
Vol.293-2 自治会費のゆくえ
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 渡辺たま緒 はじめに 筆者はこれまでこれからの協働の在り方としての自治会について考察を重ねてきた。この中で、近年課題に挙がる担い手不足といった課題は、自治会への無関心が背景に […]
Vol.292-1 山梨の新聞「史」―企画展「山梨と新聞―知識を広むるは新聞を求むるに在り―」によせて―
山梨県立博物館 学芸課 学芸員 中野 賢治 1.はじめに 今から150年前の1872(明治5)年7月、甲府の内藤伝右衛門らの手によって「峡中新聞(こうちゅうしんぶん)」が創刊されました。「峡 […]
Vol.292-2 社会的包摂と文化・芸術
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 廣瀬 友幸 1.はじめに 社会的包摂(Social Inclusion)という言葉をご存じだろうか。ヨーロッパで、1980年代から90年代にかけて普及した概念である。第2次世 […]
Vol.291-1 夢みる小学校~子どもファーストの自由教育について
学校法人 きのくに子どもの村学園 南アルプス子どもの村中学校校長 加藤 博 1.はじめに 学校の休み時間、子どもたちがむらがる大人気のたまり場がある。大人や中学生のひざに座ってお話をして楽しむ子。ボードゲ […]
Vol.291-2 あらためて見つめる山梨の魅力
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 宇佐美 淳 1.はじめに 株式会社ブランド総合研究所が、2022年10月、「地域ブランド調査2022」の結果を公表した[1]。調査[2]は、認知、魅力、情報接触、観光意欲、居住意 […]
Vol.290-1 山梨県における医療機器関連産業の振興とメディカル・デバイス・コリドー推進計画
(公財)やまなし産業支援機構理事長 メディカル・デバイス・コリドー推進センター長 山梨県立大学特任教授 元山梨総合研究所主任研究員 手塚 伸 1.はじめに 山梨県は2011年3月に「産業振興ビジョン」 […]
Vol.290-2 「ウェルビーイング」:幸せを測る指標について
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 前田 将司 1.はじめに 公益財団法人山梨総合研究所は今年で創立25年目を迎えた。節目となる年に新たに作成したパンフレットの中で、山梨総合研究所のパーパス(目指すべき社会の実現 […]
Vol.289-1 これからの習い事と山梨県における部活動の地域移行
子どもの習い事メディア「SUKU×SUKU(スクスク)」編集長 西村 良介 1.はじめに 「これまでどのような習い事に通われましたか?」 そう問い掛けると、ほとんどの方からスイミングスクールやピアノ教室 […]
Vol.289-2 地方が注目される時代
公益財団法人 山梨総合研究所 理事長 今井 久 1.はじめに 2018年6月、東京の岩波ホールで「マルクス・エンゲルス」という映画を観た。カール・マルクス生誕200年を記念して作られた映画である。私自身、特別マルクスを […]
Vol.288-1 多文化共生社会における対人援助と山梨のいま
NPO法人国際活動市民中心(CINGA) 理事・コーディネーター 新居 みどり 1.はじめに いま、山梨における多文化共生は大きな広がりを見せています。この多文化共生という言葉は、2006年に総務省[i […]
Vol.288-2 山梨県内の結婚事情
公益財団法人 山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也 1.はじめに 人口減少に各自治体が悩んでいる。総合戦略の策定などを通じて人口減少の歯止めに懸命であるが、国全体で見ればゼロサムゲームである子育て世代の移住は、各自治体 […]
Vol.287-1 健やかな育みを求めて~山梨の子どもを元気に~
国立大学法人 山梨大学 理事(教学・国際交流担当)・副学長 中村 和彦 1.はじめに 私は、長年、発育発達学、保健体育科教育学を専門とし、社会活動では文部科学省中央教育審議会専門部会委員やスポーツ庁ス […]
Vol.287-2 今までとこれからの資本主義を問う
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 清水 洋介 1.はじめに 第一次産業革命からおよそ250年が経過し、イギリスやアメリカをはじめとする世界各国は資本主義を中心とした社会システムにより経済的な豊かさを手に入れた。 […]
Vol.286-1 山梨から南極へ、南極から山梨へ
第63次南極地域観測隊 気水圏モニタリング隊員 根岸 晃芸 1.はじめに 今回の寄稿依頼を受けた時、読んでいただいた方にとって有意義な内容で南極のことをもっと知ってもらおう、南極の魅力を伝えようと考え、 […]
Vol.286-2 山梨と関西・中京圏との関係を考える~リニア新幹線開通によりどう変わるのか~
公益財団法人山梨総合研究所 元主任研究員 山梨県大阪事務所長 広瀬 信吾 1.はじめに 筆者は昨年4月に大阪に赴任した。コロナ禍の中で1年間を大阪で暮らし、関西都市圏での業務生活の中で、調べ、考えたことを書かせていただ […]
Vol.285-1 やさいバス山梨でおいしいコミュニティー構築をめざす
(株)エムスクエア・ラボ代表取締役 やさいバス(株)創業者・代表取締役 加藤 百合子 1.はじめに 2021年2月、公益財団法人山梨総合研究所主催のアジアフォーラム21「新時代の企業経営と地方創生~wit […]
Vol.285-2 全国学力・学習状況調査から山梨県内小中学生の姿に迫る
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 鷹野 裕之 1.はじめに 小学校6年生と中学校3年生を対象にした全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)[注]が4月19日に行われ、今年の結果は7月末ごろ公表される。毎年、この […]
Vol.284-1 山梨県の学校において、いかにして女性管理職を増やすか? ~ジェンダーに配慮した初任者教員研修プログラムの提案~
山梨大学 教育学部 幼小発達教育コース 准教授 鴨川 明子 1.山梨県の女性管理職の割合、全国ワースト 2020(令和2)年度の文部科学省『学校基本調査』によると、山梨県の学校現場における女性管理職の割 […]
Vol.284-2 自分らしく働くための副業・複業支援のしくみづくりに向けて ~WEBアンケート分析を通じた仮説の構築~
公益財団法人 山梨総合研究所 調査研究部長 佐藤 文昭 1.はじめに 令和3年度より、山梨県の補助事業として、様々な地域課題の解決に向けた事業化を目指す「やまなし未来共創プロジェクト(以下、「本プロジェクト」という。) […]
Vol.283-1 山梨県の障がい者就労の現状と雇用創出の新たなチャレンジ
KEIPE株式会社 代表取締役 赤池 侑馬 1.はじめに 「もしも今日をきっかけに障がいを抱えたとしたら、どのように生きていきますか?」 病気や事故により、みなさんの心身に何らかの変化を来したとしたら、日常生活や働く […]
Vol.283-2 自治会を取り巻く今後のコミュニティづくり
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 渡辺 たま緒 1.はじめに 「自治会は今後、どうあるべきか」-。筆者はこれまで、「自治会の課題である、担い手不足の解消や負担軽減のためには、NPO団体や学生と連携・協働すること […]
Vol.282-1 若者そして地域社会の国際交流HUBとして大学にできること
山梨学院大学 国際担当学長代理 法学部政治行政学科長 教授 秋田 辰巳 1.はじめに 「授業は1月2日から」と聞いて、みなさんは驚かれるでしょうか。私は驚いた一人でした。それは、アメリカ留学中のことでした。考えてみれば […]
Vol.282-2 視覚障害者の就労状況
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 廣瀬 友幸 1.はじめに 2021年に行われた東京パラリンピックを契機に、年齢、性別、障害の有無、国籍などを問わず誰もが個性や持てる能力を存分に発揮でき、分断や差別のない世界(共生 […]
Vol.281-1 山梨と書道文化の歩み
日展準会員 山梨県書道会理事長 玄遠書道会会長 大橋 洋之 1.はじめに 山梨と書道の関わりは誠に深いものがある。たとえば身延町西嶋では甲州手漉き和紙が地場産業として歴史を重ね、市川三郷町でも製紙業が盛んである。旧六郷 […]
Vol.281-2 地域内の連携によるカーボンニュートラルに向けた取り組み ~J-クレジット制度を題材に~
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 櫻林 晃 1.はじめに 近年、カーボンニュートラルという言葉をよく耳にするようになった。世界中で地球温暖化に対する問題意識が高まっており、2015年に気候変動問題に関する国際的 […]
Vol.280-1 デジタルジャカード技術で進化する郡内織物
山梨県産業技術センター富士技術支援センター 主幹研究員 五十嵐 哲也 1.はじめに 富士吉田市を中心とした郡内地域は織物産地として古い歴史を持っていますが、業界の外での知名度はとても低い産地です。しかし近ごろでは世界 […]
Vol.280-2 「プラットフォーム」の台頭による社会変化について
公益財団法人 山梨総合研究所 主任研究員 前田 将司 1.はじめに プラットフォームという言葉を聞いて、皆さんは何をイメージするだろうか。もっとも身近なものは駅のホームだろう。利用者数が最も多いとされるJR新宿駅は1日 […]
Vol.279-1 地震災害への備え~東日本大震災から10年
東北大学災害科学国際研究所所長 津波工学研究分野教授 3.11伝承ロード推進機構代表理事 今村 文彦 1.はじめに 10年前の2011年3月11日に東北地方の太平洋沖で巨大地震と巨大津波が発生し沿岸部を中心に壊滅的な […]
Vol.279-2 テレワークが拡大する「足による投票」の可能性について
公益財団法人 山梨総合研究所 元研究員 坂村 裕輔 1.「足による投票」 「足による投票」という言葉は、1956年にアメリカの経済学者チャールズ・チボーによって提唱された。 これは、財やサービスの購入という市場のメカ […]
Vol.278-1 山梨の気候の特徴と気候変動、災害への備え
日本ネットワークサービス(NNS)気象情報室長 保坂 悟 1.はじめに この夏も、ちょっとおかしな夏だった。梅雨が再来したかのような天候が、暑い盛りの8月のお盆の頃に現れ、急きょ盛夏が冷夏に様変わり。まさかの長雨が、農 […]
Vol.278-2 山梨ならではの豊かさ
公益財団法人 山梨総合研究所 理事長 今井 久 1.はじめに 公益財団法人山梨総合研究所の目指すところは、地域の価値を再認識し、地域と連携しつつ地域社会の発展に貢献していくことである。 地域の価値とは、そこにもともと […]
Vol.277-1 山梨県内の高齢者に見る慢性疼痛と疲労要因の男女比較について
健康科学大学 健康科学部作業療法学科 准教授 志茂 聡 1.はじめに ここ数十年、世界的に平均寿命が急激に延びており、2014年の世界平均寿命は約70歳(1990年比6歳増)、先進国では約80歳に達しています(20世紀 […]
Vol.277-2 交通インフラの整備が進む中での長野県との交流の現在・未来
公益財団法人 山梨総合研究所 専務理事 村田 俊也 1.はじめに 2021年8月29日(日)、中部横断自動車道(以下、「中部横断道」という)の双葉ジャンクション(JCT)以南がついに全線開通した。2002年3月に白根イ […]
Vol.276-1 富士山噴火への心構え~ハザードマップ改定のポイント
山梨県富士山科学研究所長 東京大学名誉教授 元火山噴火予知連絡会会長 藤井 敏嗣 1.はじめに 2021年3月末に富士山火山防災対策協議会から富士山火山ハザードマップ改定版が公表されました。富士山で最 […]
Vol.276-2 公務員における副業・兼業の可能性を考える
公益財団法人 山梨総合研究所 研究員 清水 洋介 1.はじめに 近年、少子高齢化や情報化、グローバル化といった社会の変容とともに、人々のライフスタイルや価値観が多様化してきている。その変化に対応する形で様々な政策が打ち […]