「経験」をどう生かすか
山梨日日新聞No.25【令和5年5月29日発行】 新型コロナウイルス感染症が流行して早3年。これまで新型コロナウイルス感染症は、「新型インフルエンザ等感染症(いわゆる2類相当)」とされていたが、令和5年5月8日に、「5 […]
利他と健康寿命
毎日新聞No.638【令和5年5月28日発行】 2020年、東京工業大学に科学者や技術者ではなくリベラルアーツ系の研究者が集められ、「未来の人類研究センター」が設立された。なぜ東京工業大学にと思われる人も少なくないだろ […]
将来推計人口の捉え方
毎日新聞No.637【令和5年5月14日発行】 先月、日本の将来推計人口の最新結果が示された。同推計は、国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が、2020年に実施された国勢調査の結果を基に行ったもので、それによると、5 […]
県版GDPで見る山梨経済
山梨日日新聞No.24【令和5年5月8日発行】 県民経済計算とは、都道府県における年間の様々な経済活動の成果を、生産・分配・支出の三面の経済循環から体系的に把握し、経済規模、産業構造、県民所得水準など、地域経済の実態を […]
水素エネルギーへの期待
毎日新聞No.636【令和5年4月30日発行】 脱炭素社会の実現に向けて、水素エネルギーに関心が高まっている。 水素は燃焼時に温室効果ガスである二酸化炭素を排出せず、多様な製造方法で生成することができるという特徴があ […]
タイパ至上主義って?
山梨日日新聞No.23【令和5年4月24日発行】 Z世代(1990年代半ば~2000年代半ば生まれ)はタイパ至上主義といわれている。タイパとは、タイムパフォーマンス(時間対効果)の略だ。 その世代から遠く離れた筆者も […]
新卒採用の実態
毎日新聞No.635【令和5年4月16日発行】 今年も、4月から新社会人生活をスタートした新規卒業者の初々しい姿をテレビ等でみかける季節がやってきた。就職求人市場は引き続き売り手市場の傾向が続いていると言われるが、その […]
国スポ・全スポの招致
山梨日日新聞No.22【令和5年4月10日発行】 皆さんは、国スポ・全スポをご存じだろうか。国スポとは、国民体育大会、全スポとは全国障害者スポーツ大会のことを言う。国民体育大会は、令和6年に開催される佐賀大会から名称が […]
対話型AIの台頭
毎日新聞No.634【令和5年4月3日発行】 仕事をしていると、新しい知識を学ぶ機会が多々ある。新しいジャンルの知識を学ぶことは、とても興味深いことではあるが、学ぶべき情報がたくさんありすぎて、慌ただしい日々の中では手 […]
それって実際どうなの?
毎日新聞No.633【令和5年3月19日発行】 政府の方針により3月13日からマスクの着用が個人の判断に委ねられることとなった。とはいえ、新型コロナウイルス以外の理由で外せない方も多いだろう。そう、今年も猛威を振るって […]
“じりつ”した経営を目指して
山梨日日新聞No.21【令和5年3月18日発行】 今年度山梨総研では、地域と地元企業をつなぐ新たな「ものさし」を探すべく、山梨県中小企業家同友会との共同により、「地元企業の魅力発見サロン~経営者に話を聞いたら地域のもの […]
総合球技場の議論再び
毎日新聞No.632【令和5年3月5日発行】 きょう5日、サッカーJ3の松本山雅FC、AC長野パルセイロは今季開幕、J2ヴァンフォーレ甲府(VF甲府)は第3節を迎える。松本と長野はJ2への復帰と昇格を、VF甲府はJ1復 […]
つながりが創る豊かさ
山梨日日新聞No.20【令和5年3月4日発行】 日々の忙しさに追われていると、心ならず周囲の人とのつながりが希薄になってしまうことがある。ましてや事業者ともなれば日々の営みとの両立はなおさら大変になると思われるが、10 […]
視覚障害者のシグナル
毎日新聞No.631【令和5年2月19日発行】 全国における視覚障害者は約30万人いる。障害の種類は、視覚が全く無い「全盲」、一部の視野の欠如やぼやけていて視力が十分ではない「弱視」、一部の色(赤、緑、青の光)を判別で […]
コロナ分類の5類移行
山梨日日新聞No.19【令和5年2月18日発行】 政府は1月27日、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけを5月を目途に季節性インフルエンザ並みの5類に引き下げる方針を発表した。5類となることの影響は、就業制限等の措 […]
働き手のスキルアップ
山梨日日新聞No.18【令和5年2月4日発行】 先月、山梨県知事選挙が行われ、長崎幸太郎氏が再選を果たした。想定外の批判票はあったが、これまでの政策や取り組みが県民に評価された結果となった。 長崎知事は、昨年5月「豊 […]
郵便局への行政事務委託
山梨日日新聞No.17【令和5年1月28日発行】 人とのつながりが希薄となりがちな今般のコロナ禍の中で、一年の始まりに多くの人が年賀状のやり取りを通して、改めてつながりの大切さを感じたのではないだろうか。しかし、年賀状 […]
福祉の未来に向けて
山梨日日新聞No.16【令和5年1月21日発行】 「福祉事業で儲けるのはよくない」、「障がい者といっしょに働くのは大変」―そのようなイメージを抱いている方はいないだろうか。 (株)スマイルサポート代表取締役社長の中村 […]
地域活性化へ甲信が強力タッグ
毎日新聞No.630【令和5年1月8日発行】 1月初めの掲載ということで、明るい話題を。 山梨県では、中部横断自動車道が静岡県側とつながり、約1年4カ月が過ぎた。並走する国道と合わせた交通量は増加し、コストコなどの企 […]
山梨ならではの豊かさ
毎日新聞No.629【令和4年12月25日発行】 12月1日、山梨総合研究所が取りまとめた書籍が「ぎょうせい」より出版された。タイトルは「山梨ならではの豊かさ~地方が注目される時代へ~」である。この書籍では、山梨県の特 […]
あえて“非効率”を選ぶ
山梨日日新聞No.15【令和4年12月24日発行】 大工といったらどんなイメージを思い浮かべるだろうか。「職人」や「親方」などといったイメージを思い浮かべる人もいるかもしれない。 木造建築工事を手掛ける株式会社丸正渡 […]
コロナ後遺症への対応
毎日新聞No.628【令和4年12月11日発行】 山梨県において、新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる「後遺症」)に関する調査結果が11月24日に公表され、回答者7,110人のうち約38%が「後遺症を疑う症状 […]
人のつながりの大切さ
山梨日日新聞No.14【令和4年12月10日発行】 社会経済リポートを寄稿することになって、さて何を書こうかと頭をひねると、書く内容よりも先に地元紙を読む多くの人の顔が思い浮かぶ。親類・友人や仕事を通じて知り合った人た […]
自主的な計画の策定を
毎日新聞No.627【令和4年11月27日発行】 自治体行政における業務の多くが「計画」に基づいて取り組まれている。内閣府によると、自治体に計画の作成義務や努力義務等を課した法律の条項数は、2020年時点で505あり、 […]
中小企業の脱炭素経営
山梨日日新聞No.13【令和4年11月26日発行】 カーボンニュートラルの実現に向けて、脱炭素経営が注目されている。脱炭素経営とは、気候変動対策の視点を織り込んだ企業経営のことを言い、企業活動の過程で発生する二酸化炭素 […]
情報社会のマイナス面
毎日新聞No.626【令和4年11月13日発行】 情報社会の到来により私たちは日々さまざまな情報に触れられるようになった。気になることがあったとき、少し前なら「わからない」とか「まぁいいか」と済ませていたことでも、スマ […]
「成長」から「成熟」へ
山梨日日新聞No.12【令和4年11月12日発行】 新型コロナウイルスの影響を受けつつも、かつての日常を取り戻しつつあると思われた中、国際情勢の変化を起因とした世界的な物価高により市民の生活や経済活動に再び大きな影響が […]
スポーツが地域にもたらす力
毎日新聞No.625【令和4年11月1日発行】 10月16日、ヴァンフォーレ甲府が天皇杯全日本サッカー選手権大会で優勝を果たした。クラブにとっては悲願のビッグタイトル獲得であり、J1のクラブを立て続けに破っての優勝はま […]
「おいしい!」の向こう側
山梨日日新聞No.11【令和4年10月22日発行】 フルーツ王国・山梨を実感するのはいつかと聞かれ、皆さんはどう答えるだろうか。 近年はカフェで地元産フルーツをふんだんに使ったスイーツを食べる時、という方も多いのでは […]
災害対策の経済効果
山梨日日新聞No.10【令和4年10月8日発行】 2022年3月までに県内の全市町村が国土強靱化地域計画を策定した。本計画は、東日本大震災や想定を超える豪雨など、近年の大規模自然災害による経験を通じ、いかなる自然災害が […]
食の可能性と昆虫食
毎日新聞No.624【令和4年10月2日発行】 昆虫食の市場規模が拡大している。きっかけの一つとして、2013年に国連食糧農業機関(FAO)が昆虫食の役割の重要性を発表したことが挙げられる。50年に地球の人口が90億人 […]
AIが問うもの
毎日新聞No.623【令和4年9月18日発行】 最近、イラストや絵画の画像を自動で生成してくれるAI(人工知能)が話題となっている。その多くが、人間が指定した言葉に基づいて自動で絵を描いてくれるというもので、いわばAI […]
自治会活動の存在意義
山梨日日新聞No.9【令和4年9月10日発行】 「自治会長って、こんなことまでやるとは思わなかった」。4月に自治会長となった方から聞いた言葉である。わずか3カ月の間に「空き家のトタンが風で飛ばされそうだ」、「老人ホーム […]
音楽を通じたまちづくり
毎日新聞No.622【令和4年9月4日発行】 雄大な富士を望む河口湖ステラシアター(山梨県富士河口湖町)でピアニスト・辻井伸行氏の演奏を聴いたのは昨秋のこと。4日間にわたる富士山河口湖ピアノフェスティバル(富士河口湖町 […]
地方の「豊かさ」
山梨日日新聞No.8【令和4年8月27日発行】 「豊かさ」とは何か、そう聞かれたとき皆さんならどう答えるだろうか。もし、「豊かさ」を経済的な面のみで捉えるとすると、地方は東京などの都市部に比べて未成熟な部分が多い。しか […]
甲信ワインの切磋琢磨を
毎日新聞No.621【令和4年8月2日発行】 7月に開かれた国産ワインの品質を競う「ジャパン・ワイン・コンペティション(日本ワインコンクール)2022」(同実行委員会主催)の注目の審査結果は、山梨、長野両県にとって、い […]
ヤングケアラーは身近に
毎日新聞No.620【令和4年7月24日発行】 以前から、気になっているCMがある。ACジャパンで制作した「ヤングケアラー」をテーマとしたもので、中学生の男の子が病気の母親の介護や家事に追われ、野球部の練習にも参加でき […]
公共事業の公共性
山梨日日新聞No.7【令和4年7月23日発行】 「公共事業」と聞いて、どのようなイメージを抱くだろうか。騒音、渋滞、無駄、癒着など悪い印象を抱く人がいるかもしれない。山梨県の公共工事発注額は平成初期がピークであり、その […]
スポーツで山梨活性化
山梨日日新聞No.6【令和4年7月16日発行】 スポーツ資源と旅行や観光を組み合わせ、地域振興につなげる「スポーツツーリズム」が脚光を浴びている。スポーツ庁は第3期スポーツ基本計画の中で、ウィズコロナでの「アウトドアス […]
山梨総研創立25周年へ
毎日新聞No.619【令和4年7月10日発行】 昨年6月に山梨総合研究所(以下、山梨総研)の理事長に就任して1年が過ぎた。自分としては、まずは山梨総研の仕事を理解することに努め、更には、いかに地域に必要とされる研究所で […]
テレワークの行く先
毎日新聞No.618【令和4年6月26日発行】 新型コロナウイルスの蔓延は、社会にさまざまな変化をもたらしてきた。手洗いなど消毒の徹底、マスクの着用など、ともすれば面倒で不自由を強いられることをイメージしがちだが何も悪 […]
社員が笑顔であること
山梨日日新聞No.5【令和4年6月25日発行】 私たちは、働くことに何を求めているのか。対価としての賃金とともに、働き甲斐という意見もあるなか、この問題に、地元企業はどのように向きあっているのか。 今回取り上げる山梨 […]
在宅介護と家族の就労
毎日新聞No.617【令和4年6月12日発行】 一般社団法人日本認知症予防学会は、アルツハイマー博士の生誕日である6月14日を「認知症予防の日」として記念日に登録している。厚生労働省によると、65歳以上の高齢者に占める […]
新たな旅のインフラ
山梨日日新聞No.4【令和4年6月11日発行】 昨年8月に山梨―静岡間が全線開通した中部横断自動車道。それを記念して「観光」をテーマに6月6日に開催された県主催の「中部横断道リレーシンポジウム」で、筆者はコーディネータ […]
入力に対する二つの出力
毎日新聞No.616【令和4年5月29日発行】 私事で恐縮だが、第1子が生後7カ月になって人見知りが始まるようになった。最近は知らない人が顔をのぞき込むと火が付いたように泣いてしまうことがあるが、そんな時はヨシヨシ大丈 […]
地域に必要なものさし
山梨日日新聞No.3【令和4年5月28日発行】 山梨総合研究所では、令和2年度から自主研究として、山梨県中小企業家同友会との共同により、『地域において持続可能な経営を行うためには何が必要なのか』を明らかにすることを目指 […]
農業に興味持つ「きっかけ」を
毎日新聞No.615【令和4年5月15日発行】 近年では、山梨県内の農業生産額がシャインマスカットの人気などにより年間1000億円を超える水準となっている。また、就農を希望する方には自治体などによるさまざまな就農定着支 […]
どうする国・自治体の借金
山梨日日新聞No.2【令和4年5月14日発行】 経済におけるウイズコロナへの順応が進んでいる。失業者数や生活保護の申請は高水準が続いているが、経済全般をみると深刻な状況は落ち着き始めている。 山梨県では主要産業の一つ […]
人々の思いを紡ぐ
毎日新聞No.614【令和4年5月1日発行】 今冬に、ふとしたことから親と全く話さなくなった。自分でもいい年して何をやっているのかと嫌になる。話さない日々の分だけ余計に話しにくくなり、無言の日々が続く毎日。 そんな中 […]
変化から学びを
毎日新聞No.613【令和4年4月17日発行】 4月も2週間が過ぎ、この度新社会人や異動となった皆さんも、新しい環境に少しずつ慣れてきた頃合いだろうか。私も社会人になってから、幾度かの環境の変化を経験してきたが、それら […]