地域医療の現状と今後
山梨日日新聞No.84【令和8年6月1日発行】 今年3月、母が山梨県立中央病院で入院・手術を受け、大変お世話になった。同病院は2010年4月より、県による直接の運営から地方独立行政法人による運営に移管している。法人化後 […]
守り続ける物と想い
毎日新聞No.716【令和8年5月24日発行】 皆さんには何十年にもわたり大切に使い続けている物があるだろうか。美術品のような骨董ではなく、家具や道具といった日常生活に寄り添う一品である。意外とそうした物を長年使い続け […]
人口減少時代のプロデュース力
山梨日日新聞No.83【令和8年5月18日発行】 総務省が5月5日の「こどもの日」に合わせて毎年公表している15歳未満の子どもの推計人口(2026年4月1日現在)は、前年より36万人少ない1329万人となり、1982年 […]
「ちょっとの不便」の価値
毎日新聞No.715【令和8年5月10日発行】 昨年度、職場が変わったのをきっかけに、長年続けてきた車通勤をやめて、電車で通うようになった。地方ではどこへ行くにも車が当たり前なので、わざわざ駅まで歩いて電車に乗るという […]
未来の健康を築く
山梨日日新聞No.82【令和8年4月27日発行】 「人生100年時代」と言われる今、すでに人生の後半戦に入った私にとって、健康はますます気になるテーマになっている。厚生労働省が発表した令和4年の都道府県別健康寿命で、山 […]
宝石や鉱石の魅力
毎日新聞No.714【令和8年4月26日発行】 先日、甲府駅周辺で開催された「甲府ジェムマーケット(以下、KGMという)」を訪れた。毎年、4月に開催される宝石のまち甲府にふさわしい宝石や鉱石のイベントである。私も家族と […]
ゴルフ×体験=新価値
毎日新聞No.713【令和8年4月12日発行】 私の趣味はゴルフである。2025年度も多くのラウンドを重ねた。近年、山梨県内のゴルフ場ではプレー料金の上昇が続き、予約も取りづらくなってきている。一方で、駐車場に並ぶ車を […]
観光の広域回遊の視点
山梨日日新聞No.81【令和8年3月30日発行】 山梨県における2024年の観光入込客数は3,158万人で、前年比22.7%の増加となった。圏域別では富士・東部が1,729万人で全体の54.8%を占め、依然として富士山 […]
働く意義と向き合う
毎日新聞No.712【令和8年3月29日発行】 年明けから年度末にかけて慌ただしく過ごす中、友人や知人から「来年度から転職します」という知らせを受けることがいくつかあった。家庭の事情から柔軟な働き方を求めての転職や、キ […]
アートは歴史をつなぐ
毎日新聞No.711【令和8年3月15日発行】 瀬戸内海に浮かぶ小さな島、犬島(いぬじま)を訪問した。犬島は周囲約4㎞の有人島で、岡山県岡山市東部の宝伝・久々井地区から沖約2.2㎞に所在する。古くから花崗岩の産地として […]
共創がつくる新しい大学像
山梨日日新聞No.80【令和8年3月9日発行】 来月、岐阜県飛騨市に新しい大学が誕生する。Co-Innovation University(コー・イノベーション大学、略称:CoIU(コーアイユー))である。初代学長には […]
飲み会は浪費か投資か
毎日新聞No.710【令和8年3月1日発行】 3月に入り、春の気配がいよいよ濃くなってきた。年度末を迎える職場は、異動や退職、そして新人を迎える準備で慌ただしさを増していることだろう。歓送迎会の案内が届き始めるこの季節 […]
高齢者の幸福とつながり
山梨日日新聞No.79【令和8年2月16日発行】 古くから「無尽」という助け合いの文化が根付く山梨県。人と人との「つながり」は本県の誇るべき資産の一つであり、全国トップクラスの健康寿命を語る上でも、重要な背景の一つとし […]
贈り物との向き合い方
毎日新聞No.709【令和8年2月15日発行】 贈り物やお中元・お歳暮、冠婚葬祭時の贈答品全般が苦手である。以前と比較し、減ってはいるが、このような文化はまだある程度残っている地域も多いだろう。大変傲慢ではあるが、何か […]
静かなこころの拠り所
毎日新聞No.708【令和8年2月2日発行】 私の趣味の一つに、神社仏閣巡りがある。もっとも、きっかけは御朱印集めが好きな妻に付き合っているうちに、というのが正直なところだ。しかし、その中でも不思議と何度も足を運んでし […]
人生ゲーム化する「結婚」
山梨日日新聞No.78【令和8年1月19日発行】 「人生ゲーム」をご存じだろうか。スロットで出た目の数だけコマを進め、ライフイベントを経験しながら資産額を競い合うアメリカ発祥のボードゲームである。日本では1968年にタ […]
地域運営組織の可能性
毎日新聞No.707【令和8年1月18日発行】 地域には町内会自治会を始め、地区社会福祉協議会、地区愛育会、青少年育成推進協議会、シニアクラブなど様々な組織が存在するが、その多くが、地域全体の高齢化に伴う、役員や構成員 […]
今年も年賀状を書きました
毎日新聞No.706【令和8年1月11日発行】 ここ数年、「年賀状じまい」という言葉をよく耳にするようになった。高齢や体調、デジタル化、あるいは「これからは無理をせずに」という前向きな理由まで、その背景はさまざまだ。私 […]
不確実な時代を生きる力
山梨日日新聞No.77【令和8年1月5日発行】 現代社会は先行きが不透明で将来の予測が難しいVUCAの時代と呼ばれている。地政学リスクの不穏な高まりに加え、テクノロジーの急速な進化によって社会構造は大きく変化し、ビジネ […]
問われるつながりの質
毎日新聞No.705【令和7年12月21日発行】 私たちは日々、どれほど「幸福」を感じているのだろうか。 イギリス・オックスフォード大学が発表した2025年の「世界幸福度調査」によると、幸福度1位はフィンランドで1 […]
本を読む楽しみ
山梨日日新聞No.76【令和7年12月8日発行】 「趣味は読書である」というと、なんとなく暗い印象を与える気がして、子どものころ、あまり大きな声では言えなかったし、言わなかった。周囲に本を積極的に読んでいそうな友人もい […]
戦国の姫
毎日新聞No.704【令和7年12月7日発行】 甲斐市宇津谷にある史跡「回看塚(みかえりづか)」をご存じだろうか。 1582(天正10)年3月3日、武田勝頼は織田・徳川連合軍の猛攻撃を受け、居城・新府城に火を放ち落ち […]
小江戸甲府 花小路への期待
山梨日日新聞No.75【令和7年11月24日発行】 先日、甲府城近くのスクランブル交差点で男女6人組に、「ここへはどう行けばよいですか?」と声をかけられた。今年4月に甲府駅南口にオープンした「小江戸甲府 花小路」への行 […]
読書の価値
毎日新聞No.703【令和7年11月23日発行】 食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋。秋は忙しい。うだる暑さがようやく過ぎ去り、穏やかな気候を満喫するために人々は活発になる。紫外線が天敵の筆者も、秋が一番心落ち着く季節だ […]
認知症と消費者被害
毎日新聞No.702【令和7年11月9日発行】 先日知人から、自分宛に届いたメールが本物か見てほしいとの相談を受けた。それは、誰もが知るECサイトを装った巧妙な詐欺メールであった。私は送信元を確認したところ、メールアド […]
地域モビリティ×未来
山梨日日新聞No.74【令和7年11月3日発行】 今日の地域の課題を見ると、深刻になっているのが、住民の高齢化にともなう地域サービスの低下である。地域医療では病院の統合や診療所の閉鎖が進み、通院が難しくなった高齢者が増 […]
山の向こうへ続く道
毎日新聞No.701【令和7年10月28日発行】 周囲をすべて山に囲まれているというよりはどっちを見ても山、どっちに向かってもすぐ山!という山梨県の風景に関東平野で生まれ育った私は、最初、圧倒されてしまった。山梨県民は […]
応援は自分の力になる
山梨日日新聞No.73【令和7年10月13日発行】 近年、「推し活(おしかつ)」という言葉が広く浸透している。「推し活」とは、世代や性別を問わず多くの人々が、アイドルや俳優、アニメキャラクター、スポーツ選手などの自分が […]
学生志向と地域の未来
毎日新聞No.700【令和7年10月12日発行】 人生の大きな岐路の一つに、「どこに就職するか」という選択がある。就職は人生の基盤を形づくる重要な意思決定だ。進路は多様化したが、多くの学生はいまも企業や官庁を志望する。 […]
地域課題と資金循環
山梨日日新聞No.72【令和7年9月29日発行】 各地域で生じている様々な社会的課題(以下「地域課題」という)を解決するための活動は全国各地で行われている。そうした活動を資金面から支援する仕組みとして、日本政策金融公庫 […]
人と地域がつながる工夫
毎日新聞No.699【令和7年9月28日発行】 先日、私の住んでいる地域で神社のお祭りが開催されることを知り、足を運んでみることにした。このお祭りは、私が小学生の頃に参加したことがあり、当時は若者から高齢者まで幅広い年 […]
ナイトタイムエコノミー
山梨日日新聞No.71【令和7年9月15日発行】 「新宿から甲府まで特急電車で90分」。本県の立地をアピールする場で耳にする常套句だ。首都・東京との隣接は、時として薬にもなるし毒にもなる。その一例が観光である。 本県 […]
アーレントと「活動」
毎日新聞No.698【令和7年9月14日発行】 先日長野で開催された学会に参加した際、「地域コミュニティの存続・活性化と行政の役割」というパネル企画に携わった2人のベテラン現役自治体職員の方から、何気ない会話の中で共通 […]
社会から孤立する高齢者
山梨日日新聞No.70【令和7年9月1日発行】 私が地域包括支援センターに在籍した四年間で直面した、現代日本社会の喫緊の課題の一つである高齢者の社会的孤立。地域社会における人間関係の希薄化が進む中で、もはや一部の特殊な […]
子どもを育てて思うこと
毎日新聞No.697【令和7年8月31日発行】 今年6月に厚生労働省が発表した2024年の人口動態統計(概数)によると、合計特殊出生率は1.15と過去最低を更新した。前回の1.20からさらに下がり、少子化の流れは止まら […]
生成AIとの共創
山梨日日新聞No.69【令和7年8月18日発行】 近年、AI技術の進化は目覚ましく、その中でも「生成AI」は、ビジネスや教育、医療分野など、あらゆる領域でその活用が広がっている。文章の要約や画像・動画の作成など、多様な […]
「懐かしさ」の意味
毎日新聞No.696【令和7年8月17日発行】 先日、松本市を訪れた。中町通りや縄手通りには歴史ある蔵造りの建物が軒を連ね、民芸家具が置かれた古い喫茶店に足を踏み入れると、初めて訪れた場所にもかかわらず、なぜか心が安ら […]
参院選に見る「支持」の構図
毎日新聞No.695【令和7年8月3日発行】 今回の参議院選挙では、参政党や国民民主党など、従来の大政党とは異なる立場にある政党が議席を伸ばした。大きな争点が見えづらいなかで、なぜこれらの政党が一定の支持を集められたの […]
若者世代の未来のために
山梨日日新聞No.68【令和7年7月28日発行】 先月、厚生労働省が公表した令和6年の人口動態統計によると、山梨県の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産むと推定される子どもの数)は全国平均の1.15をわずかに上回ったもの […]
いにしへの甲州を想う
毎日新聞No.694【令和7年7月23日発行】 元来の日本史好きが高じ、上野の森美術館で開催された「五大浮世絵師展」に行ってきた。江戸時代中期から後期に活躍したスター浮世絵師 喜多川歌麿・東洲斎写楽・葛飾北斎・歌川広重 […]
新しい学びの場を山梨に
山梨日日新聞No.67【令和7年7月7日発行】 山梨県では現在、高等専門学校(高専)の設立に関する議論が進められている。これは、2023年の知事選において、長崎幸太郎氏が公約として掲げた施策の一つである。 高専とは、 […]
「わからなさ」との距離感
毎日新聞No.693【令和7年7月6日発行】 私たちは、ときにほんの些細なきっかけで、人との関係が途切れることがある。 私自身も、人との関係を断ったことがあれば、逆に断たれたこともある。 関係を断たれた経験をふり返 […]
城と稼ぐ地方創生2.0
山梨日日新聞No.66【令和7年6月23日発行】 妻と私は、公益財団法人日本城郭協会の公式ガイドブック『日本100名城』『続・100名城』を道しるべに全国を巡り、各城のスタンプを集めている。これまでに前者は89城、後者 […]
コモンズと住民の自治
毎日新聞No.692【令和7年6月22日発行】 全国と比較しても自然豊かな山梨県、長野県、静岡県の3県には、自然がもたらす資源を周辺住民が共同で管理・保全してきた、歴史を有するコモンズ(共有地・入会地)が幾つも存在する […]
暮らしの中の美しさ
毎日新聞No.691【令和7年6月8日発行】 先日、松本市にある松本民芸館を訪れた。「民芸(民藝)」とは、「民衆的工芸」の略で、民衆生活の中から生まれ、日常的に使われる地域独特の手工芸のことであり、1925年に思想家の […]
「自分らしさ」に必要なこと
山梨日日新聞No.65【令和7年6月2日発行】 1990年代以降、「自分らしく生きたい」「自分の価値観を大切にしたい」といった言葉が、社会の中で広く使われるようになった。その背景には、バブル経済の崩壊という大きな転換点 […]
スニーカーで楽しく歩く
毎日新聞No.690【令和7年5月25日発行】 東京メトロ(株)の駅員や乗務員が勤務中に暗色系のスニーカーの着用も可能となるというニュースを聞いた。働きやすさ向上と多様性尊重が目的ということで、髪の毛、装飾品や爪、ネク […]
令和時代の総合計画
山梨日日新聞No.64【令和7年5月19日発行】 自治体には、法律で策定が義務付けられたものから文字通り自主的に策定するものまで、幅広い政策分野に様々な性格の計画が存在する。それらの最上位に位置付けられるのが総合計画で […]
地域の豊かさを育む感性
毎日新聞No.689【令和7年5月11日発行】 筆者は現在、山梨県立大学で「地域の豊かさ」という授業を担当している。2022年に山梨総合研究所が出版した書籍『山梨ならではの豊かさ ~地方が注目される時代へ~』を教材に、 […]
街路樹から考える街の景観
山梨日日新聞No.63【令和7年4月28日発行】 甲府駅から南に延びる平和通りのケヤキも若葉を出し、すっかり新緑の季節である。しかし、通勤途中のとある道沿いの車の中から見かける街路樹は、いまだに葉や芽を出す気配がない。 […]