(6)第6回 環境・健康ビジネス研究会
平成22年10月5日(火)、16時~18時半、会場:山梨総合研究所・会議室
□ 講演:進む医療の国際化と国内における医療ツーリズムの動向
講師:
藤井 康雄氏:
(株)日本政策投資銀行 産業調査部 課長
92年 日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。
国際部、財務部、事業再生部などを経て、06年より産業調査部。現在は、ヘルスケア、情報通信、水ビジネスなどの分野を総括。ロンドン・ビジネス・スクール ファイナンス修士
植村 佳代氏:
(株)日本政策投資銀行 産業調査部 副調査役
99年 日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。
産業調査部にてエネルギー分野を担当後、現在ヘルスケア分野を担当
□ 講演概要
国境を越え国外の病院を受診する患者が増加しています。医療を受ける目的で他の国に渡航する「医療ツーリズム」は、世界の50カ国で実施され、2008年では年間600万人の医療ツーリストがいます。
医療ツーリストは、医療の提供体制が未成熟な国から、最先端の医療技術をもつ先進国へ向かうケースが7割を占め、他方、先進国から新興国に向かうケースが増えつつあります。
アジアの主要国には、品質の高い医療サービスを求めるツーリストや低コストの医療を求める米国からのツーリストなど、年間300万人の医療ツーリストがあり、タイ、シンガポール、インド、マレーシア、韓国、台湾などを抱えるアジア地域は医療ツーリズムの拠点になりつつあります。これら諸国は外資獲得や内需拡大といった目的により国策として医療ツーリストの受け入れ拡大に取り組む場合が多く、医療拠点の整備や情報発信を行っています。
わが国でも新成長戦略の一つとして、医療ツーリズムの推進が謳われていますが、様々な分野での受け入れ体制の整備が前提となります。医療機関を中心とした多言語への対応、勤務医不足の問題の解消、医療機関と自治体の連携による医療産業の集積等をどうするか、これら課題をクリアし、わが国の特色ある医療ツーリズムの進展を望みたいと思います。
□ 詳細については以下のレポートを参照下さい。検索方法の通りです。
・トップページ→調査研究レポート→各種レポート・刊行物→今月のトピック→No.147 2010/6/3 「進む医療の国際化 ~医療ツーリズムの 動向~」