大雪から考える街づくり

毎日新聞No.406【平成26年3月7日発行】  観測史上最多の降雪から約3週間が経った。日常生活に大きな支障が出ただけでなく、産業、特に農業関係に大きな被害が出た。関係者の心労は大変なものであろう。一般市民としては何もできないに等しいが、[…]

Vol.187-1 山梨県における非正規雇用者の状況

山梨学院大学法学部政治行政学科准教授 大髙 瑞郁1 はじめに 我が国の非正規雇用者(勤め先での呼称が「パート」「アルバイト」「労働者派遣事業所の派遣社員」「契約社員・嘱託」「その他」の雇用者)は、1990年代後半から2000年代前半にかけて[…]

Vol.187-2 富士山世界遺産登録が観光入込客等に与えた影響

公益財団法人 山梨総合研究所主任研究員 進藤 聡1 はじめに 2013年4月30日に世界文化遺産の登録について評価を行っているイコモスは、「富士山」について、三保松原を除き「記載」が適当との評価結果及び勧告を、世界遺産委員会に通知した。  […]

VOL.44「15歳と41歳」

 「息子に『メダルを取ったのはお前と同い年だぞ。爪のアカでも煎じて飲ませてもらえ』と説教した数日後、自分と同い年がメダルを獲ってしまった」 五輪期間中、ツイッターでこんなつぶやき(要約)を見て思わず噴き出した。この2人の「同い年」は言うまで[…]

リニア新幹線中間駅の可能性

毎日新聞No.405【平成26年2月21日発行】 2027年のリニア新幹線開通まで14年を切った。まったく新しい輸送手段がもう目の前に迫っている。こうした中、中間駅周辺の各自治体・団体等は既に整備計画の策定に着手し、それぞれ計画の一端が報道[…]

Vol.186-1 道州制導入の是非を議論するためのノート(下)

山梨学院大学法学部政治行政学科教授 外川 伸一 前回(Vol.185-1)の「道州制導入の是非を議論するためのノート(上)」では、このテーマに関する第1節から第5節までを議論してきた。今回は、続く第6節から議論を開始したい。今回が初めての読[…]

Vol.186-2 認知症高齢者の在宅介護における負担の現状

公益財団法人 山梨総合研究所主任研究員 河住 圭彦1 はじめに 少子高齢化は確実に進展しており、日本は過去に類を見ない高齢化社会に向かって突き進んでいる。医学の進歩により平均寿命(誕生から死まで)と健康寿命(日常生活に制限のない期間)はとも[…]

VOL.43「県内の「馬」にまつわる地名(大字)「10か所」」

 午年を迎え、甲斐駒ケ岳を仰ぎながら、ふと、県内にはどれほど「馬」にまつわる地名があるのだろうと思い調査(※)した結果が標記のとおりである。 ちなみに内訳は以下の通りである。 「馬」:朝日馬場(都留市)、馬籠(中央市)、馬場(道志村) 「駒[…]

太陽熱利用に期待する

毎日新聞No.404【平成26年1月24日発行】 日本では低炭素社会とともに人口減少、高齢化社会に対応した持続可能な地域社会の形成が課題である。 地球温暖化対策基本法案は平成22年3月に閣議決定されたが、翌年の東日本大震災と福島原発事故を受[…]

来年こそは倍返しでリベンジだ

毎日新聞No.403【平成26年1月10日発行】 1月2日、3日と第90回東京箱根間往復大学駅伝競走が開催された。 東京箱根間217.9キロを10区間で往復するこの大会は、関東学生陸上競技連盟が主催する関東のローカル学生駅伝ではあるが、本大[…]

地域の振興と親交

毎日新聞No.402【平成25年12月27日発行】 山梨市の万力公園で、「第一回元祖武田赤備えまつり 信玄公誕生祭」が2日間に渡り開催された。 甲州市恵林寺を中心に、武田信玄公や家臣の姿でおもてなし活動を展開する県民有志グループ「風林火山 […]

Vol.185-1 道州制導入の是非を議論するためのノート(上)

山梨学院大学法学部政治行政学科教授 外川 伸一1 道州制導入の動きの「本格化」 道州制導入への動きが「本格化」している。2013年2月21日には、自民党道州制推進本部(以下、「推進本部」)がその総会において、「道州制基本法案(骨子案)」を発[…]

Vol.185-2 統計からみた甲府の観光産業の現状と課題

公益財団法人 山梨総合研究所主任研究員 中村 直樹1 はじめに 観光産業は裾野が広く、交通機関の利用や宿泊にとどまらず、地元の飲食・小売へと波及することで地方に所得機会や雇用機会を生みだす。農業や製造業を取り巻く環境が厳しさを増しつつある中[…]

VOL.42「20年ぶりの値上げ」

 消費税率の引き上げに伴い、公衆電話の市内通話が20年ぶりに実質値上げされるそうだ。10円での通話時間が、60秒から57.5秒へと2.5秒短縮されるとのこと。このニュースを見て、そういえば最近あまり公衆電話を見かけていない、どこに設置されて[…]

フルーツ大使への期待

毎日新聞No.401【平成25年12月13日発行】 11月28日、山梨学院大学健康栄養学部の学生80人がフルーツ大使に任命された。 フルーツ大使には、若者のフルーツ消費拡大のきっかけを作ることが期待されている。  若者のフルーツ離れについて[…]

Vol.184-1 在来作物普及事業について

NPO法人都留環境フォーラム代表理事 加藤 大吾 地域の売店で時々目にする、スーパーに並ばない作物たちを次の世代に引き継いでいこう。我々のNPOでは、こういった試みを山梨県都留市において2012年3月からスタートさせています。 まだ、産まれ[…]

フロンティアは拓けるか

毎日新聞No.400【平成25年11月29日発行】 ミス・ユニバース世界大会の代表選考会がミャンマーで52年ぶりに開催されたとの最近のニュース。民主化の進展著しい彼の国の変化を象徴する出来事として耳目を集めた。 近年、「最後のフロンティア」[…]

Vol.184-2 石和温泉街のイメージ転換

~歓楽街からの脱却~公益財団法人 山梨総合研究所研究員 岡 浩之【はじめに】 山梨総合研究所では、県内市町村が抱える地域課題について考え、市役所・役場職員と膝を交えて話し合い、自治体行政への有効な提言につなげていこうとの目的で、毎年度「合宿[…]

VOL.41「自転車で3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金」

 6月14日に公布され、12月1日に施行される改正道路交通法で、道路の路側帯の左側通行が義務付けられる。これに違反すると、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される可能性がある。 どういうことかピンとこない方に説明すると、車道の左側に[…]

turbo復活

毎日新聞No.399【平成25年11月15日発行】 バブル華やかりし1980年代末、勢いのある、きらびやかな時代を反映して、自動車業界の中では「パワー競争」ともいえる開発競争が繰り広げられていた。 その力強さを実現するために、それこそ高級車[…]

ビッグデータの活用

毎日新聞No.398 【平成25年11月1日発行】 先日、観光庁が観光振興にビッグデータを活用する手法の検討をはじめたと報道された。全国の8つの地域を対象に観光客の行動パターンの把握、分析を試験的に行うとされている。 この8つの地域の中には[…]

Vol.183-1 ICTを活用した新規就農者の支援への期待

山梨県指導農業士 樋口 正治【現在の経営】 農業には県の農業大学校を卒業した20歳のころから携わっている。現在58歳だから38年になる。最初は、近くのベテラン農家のところに通って技術習得に励み、それ以来は、自ら試行錯誤の繰り返しである。現在[…]

Vol.183-2 石和温泉の活性化に向けての一提案

公益財団法人 山梨総合研究所主任研究員 千野 正章【はじめに】 公益財団法人 山梨総合研究所では、毎年県内の自治体と1つの地域課題をピックアップして、解決策について意見交換を行う検討会を実施している。 本年度は、「石和温泉の活性化」をテーマ[…]

VOL.40「2013年ゆるキャラ(R)グランプリ の“順位”  締め切り間近につき“不明(非公表)”に」

 ゆるキャラと聞くと、ちょっと前なら「ひこにゃん」(彦根市)の名前が真っ先に出てきた。今では「くまもん」(熊本市)が絶好調で、その座を虎視眈々と狙う「バリィさん」(今治市)、といったところだろうか。これらが全国区に躍り出るきっかけとなったの[…]

“ブラック”とならぬように

毎日新聞No.397【平成25年10月18日発行】 ブラック企業という言葉が定着している。あらためて言うまでもなく、従業員に過酷で過剰な時間外や休日の労働を強要する体制を持ち、場合によってはその手当等を支給しない企業のことである。先行き不透[…]

みんなで美しい山梨を

毎日新聞No.396【平成25年10月4日発行】 最近ファストフード店に加え、コンビニエンスストアでもコーヒーをはじめとしてテイクアウト用の飲み物を提供するようになってきた。消費者側から見ると、まさに名前の通り身近で、かつ手頃な値段で手に入[…]

Vol.182-2 TPPを語る前に地域農業の現状を知ろう(後編)

公益財団法人 山梨総合研究所主任研究員 古屋 亮1.はじめに 前編では、TPPが農業に与える影響について、県内農業者の意識を概観し、次いでTPP参加において、農業の影響として特に問題とされている食料自給率を取り上げ、県内の状況を明らかにしな[…]

Vol.182-1 農業後継者を育てる新しい仕組み

(有)マルサフルーツ古屋農園取締役専務 古屋 一寿【はじめに】 「日本一の桃の里」と呼ばれる笛吹市一宮町で、農業生産法人としてモモやブドウを中心に栽培している。消費者が安心して食べられる果物を生産することにこだわり、化学肥料を一切使用しない[…]

VOL.39「2020年までに国民の健康寿命を1歳以上延伸」

 先日、祖母が癌のため亡くなった。大正生まれの91歳であった。厚生労働省が2010年に公表した「平均寿命」は男性が79.55歳、女性は86.30歳。同「健康寿命」は男性が70.42歳、女性が73.62歳であったことを考えると、天寿を全うした[…]

文化の時代の地域デザイン

毎日新聞No.395【平成25年9月20日発行】 9月上旬夏季休暇をいただいてパリとその近郊を訪ねた。この時期は、長いバカンスが終って普通の生活に戻るころであり、観光客にとってはオペラ座の興行がまだ始まらない端境期である。にもかかわらず街は[…]

異常気象と防災対策

毎日新聞No.394【平成25年9月6日発行】 今年の夏は、猛暑とともに大雨のニュースが報じられている。7月下旬には島根、山口両県では「経験したことのない大雨」による洪水、土砂崩れで山間部の住民が孤立した。気象庁によると、萩市で1時間に13[…]

Vol.181-1 地域を束ねるということ

農事組合法人 清栄 代表理事 浅川 豊和【はじめに】 平成19年2月に地域の農地、農業を守っていくため農事組合法人「清栄」を立ち上げた。法人では、私がいる北杜市高根町清里の樫山地区を中心として、主にソバと大豆を栽培している。 耕作できなくな[…]

Vol.181-2 TPPを語る前に地域農業の現状を知ろう(前編)

公益財団法人 山梨総合研究所主任研究員 古屋 亮1.はじめに ブルネイで開催されていた環太平洋連携協定(以下TPPと記載)閣僚会合が8月23日(2013年)に閉幕した。会合では、農産品などの関税の引き下げや知的財産の保護など10分野が議題と[…]

VOL.38「県内高齢者の10.5%」

 山梨県が実施した平成25年度の高齢者福祉基礎調査(基準日4月1日)によると、65歳以上の高齢者221,823人(高齢化率25.7%)のうち、10.5%にあたる23,352人が認知症高齢者。2008年度からの統計で初めて1割を超えた。08年[…]

おもてなしは地域で進めよう

毎日新聞No.393【平成25年8月23日発行】 清里 萌木の村で行われた第24回フィールドバレエを観賞した。 連日報道され、全国的にも暑い地域と認知されつつある甲府の酷暑から逃れ、高原の爽やかな締まった空気のもと、野外ステージで繰り広げら[…]

「イクメン」社会に浸透?

毎日新聞No.392 【平成25年8月2日発行】 厚生労働省が2010年6月、男性の子育て参加や育児休業取得の促進等を目的とした「イクメンプロジェクト」を発足させた。当時の同省報道発表資料によると、プロジェクトは、働く男性がより積極的に育児[…]

Vol.180-1 農業後継者としての就農とその後の成長

山梨県青年農業士会 会長 村松 公孝【はじめに】 我が家の農業は施設園芸(キュウリ栽培)が主な生産物で、水稲、柿(甘、渋)などを作っています。キュウリ栽培は温室ハウスの中で、冬春作と夏秋作の年2作栽培しています。子供の頃から農業には親しみ、[…]

Vol.180-2 山梨の水資源を考える

公益財団法人 山梨総合研究所副理事長 早川 源1.はじめに 地球は水の惑星といわれている。その水の約97.5%は海水である。淡水は2.5%で、そのほとんどが南極や北極の氷である。利用しやすい河川・湖沼・地下水はわずかに0.01%程度にすぎな[…]

多様化する農業の担い手

毎日新聞No.391 【平成25年7月19日発行】 担い手不足と高齢化という枕詞で語られることの多い農業であるが、最近は山梨県の産業振興ビジョンや、いわゆるアベノミクスにおいて成長産業の一つとして希望とともに語られることが多くなってきた。 […]

富士を守る輪を広げよう

毎日新聞No.390 【平成25年7月5日発行】 富士山の世界文化遺産登録決定の報せで日本中が喜びに沸いた。わが国が世界遺産条約を受諾して21年。富士山の世界遺産登録は、それとほぼ同じ年月にわたる努力の賜物であり、関係者のご尽力に深く敬意を[…]

Vol.179-2 三菱自動車工業㈱に見る企業文化の形成・進化〈 後編 〉

公益財団法人 山梨総合研究所専務理事 福田 加男1.はじめに 同社設立の経緯には、複雑で特殊な歴史的経路が際立っていることを前号「前編」で述べた。今回は、同社の「企業文化形成・進化」を歴史的経路依存性という視点から考えてみたい。 例えば、そ[…]

VOL.36「1人当たり1,000円」

 富士山の登山者は夏の登山シーズンだけで年間30万人、また、5合目付近には山に登らない観光客も含め、年間260万人が訪れているという。  平成25年6月、カンボジアで開催された第37回ユネスコ世界遺産委員会において、富士山の世界文化遺産への[…]

公共施設白書

毎日新聞No.389 【平成25年6月21日発行】  今年度に入り「公共施設(マネジメント)白書」という言葉を目にする機会が増えた。県内では南アルプス市の白書が公表されているほか、作成途上や、計画中の自治体もあると聞く。   『公民連携白書[…]

ものづくり革命

毎日新聞No.388 【平成25年6月7日発行】  ものづくり革命という言葉をよく目にするようになった。アメリカでは、オバマ大統領が2月の一般教書演説で3Dプリントについて取り上げるなど大きな流れとなってきている。  筆者は、このものづくり[…]

Vol.178-1 災害時における「情報」の考察(後編)

山梨県企画県民部情報産業振興室室長補佐 広瀬 信吾5.震災支援ソーシャルメディアの事例 東日本大震災において、ソーシャルメディアで流れた情報をストックして活用する様々なサイトが立ち上がり、被災者支援や被災地からの情報ニーズに応えている。 出[…]

Vol.178-2 三菱自動車工業㈱に見る企業文化の形成・進化〈 前編 〉

公益財団法人 山梨総合研究所専務理事 福田 加男1.はじめに 企業文化についてのレポートは今回が3回目となる。そこで、本稿では具体的な会社を取り上げて企業文化の形成と進化を考えてみたい。  2期連続で赤字計上となったシャープ㈱の高橋興三新社[…]

VOL.35「2200万件のヤフーID 流出の可能性」

 ネットは人並みにしか使っていないと思っているが、それでも各種サービスのIDとパスワードを使い分けるのは一苦労である。ヤフーやグーグル、ツイッター、クレジットカード、ネットバンク、ショップなど、それぞれにIDとパスワードがあるので、どれがど[…]

通過点から「目的地」へ

毎日新聞No.387 【平成25年5月24日発行】   趣味で自転車に乗るようになって10年以上になるが、富士川町鰍沢の国道52号の旧道を通った際、ずいぶん走りやすくなったと感じた。通る自動車が少ないからだ。以前は国道52号沿いの鰍沢商店街[…]