ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary9山梨県町村会では、町村の行財政運営や地域活性化のために、各種事業を展開しております。その事業は、町村自治確立のための各種政務活動事業、法務能力向上や法対応のための法務支援事業、公有物件や職員向けの共済事業等であります。その中で今回ご紹介しますのは、政務活動事業の中核として実施している「提案募集方式」への対応であります。「提案募集方式」とは、従来の国主導による地方分権推進委員会による勧告方式から、個性を活かし、自立した地方をつくるため、地方の発意に根ざした新たな取組として平成26 年に導入された制度です。本会では、これまでの国・県の施策等への要望活動に併せ、直接町村が国に提案できる提案募集方式を全町村共同で取り組んでおります。本年は、町村の担当者で構成する「地方創生ワーキンググループ」を2月に設置し、会議は既に6回を重ねています。ワーキングでの検討は、まず町村現場における支障事例を洗い出し、その根拠となる法令等を整理し、支障を改善するための制度改正等の提案を作成します。これを基に、内閣府への事前相談を経て、国に提案していくことになります。本年は、各町村から12 件の支障事例が挙げられました。これをワーキングにおいて、提案募集方式で取り扱うもの、従来の要望で取り扱うもの、法務支援事業の法務研究会で取り扱うものの3種類に選別し検討を進める中で、5件を提案募集方式で取り扱うこととし、内閣府との事前相談を経て2件が国への本提案となりました。具体的には、「期日前投票所において、投票所を繰り上げて閉じることを市町村選挙管理委員会の判断で可能とする。」についての提案と、「国土交通大臣の承認を受けたドローン等無人航空機の飛行に係る制度の見直し」についての提案です。特に後者の提案は、地方分権改革有識者会議で重点事項に位置づけられており、12 月に予定されている制度改正等の対応方針の閣議決定が待たれるところであります。平成29 年の全国の提案総数は311 件でありますが、その殆どが都道府県や政令市などの大規模な自治体や知事会などの地方団体であり、町村からの提案は21 件に留まり、非常に少ないのが現状であります。この実態は、町村現場では少ない人員でぎりぎりの行政運営を強いられているためか、庁内での議論を行う時間、人員が確保できず、国に提案するまでの余裕がないようにも思えます。本会では、このような町村現場の苦労を汲み取った中で、町村単独では厳しい取り組みも全町村が共同で行うことにより可能であること、また提案する支障事例も複数町村による実態を集約することで事例を強化することも可能であること、など共同で取り組むことによる効果を十分発揮できるよう実践しております。これからも、「地方から国を変える」「地方が元気でなければ日本の元気はない」のスタンスを維持しながら、町村のために知恵を絞り汗をかいて参りたいと思います。小規模自治体が故の提案募集方式による「町村共同提案」山梨県町村会 会長 小林 優