ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary33この度は、山梨総合研究所の創立20 周年を迎えられたことを心よりお祝い申し上げます。貴研究所との巡り合いは、私どもが「地方シンクタンク協議会」の中部ブロックの構成メンバーに加盟したときに遡ります。その後、本部が主催する様々な催し物や中部ブロックの活動を通じて交流を深めてきました。直近では、村田専務理事と一緒に中部ブロックの運営に取り組んだこともあり、貴研究所の存在をより身近に感じるようになりました。今後とも更なる交流・連携を図り、互いに切磋琢磨できればと願っております。さて、「甲府市リニア活用基本構想(平成29 年3月)」では、甲府のリニア新駅から品川駅までが25分と示されています。品川駅から新宿駅までは山手線で約20 分なので、運行頻度に差こそあれ、品川駅を起点にした場合、甲府のリニア新駅がぐっと身近になります。そこで、この地の利の変化をまちづくりに活かす方策を考えてみました。それは、品川駅へのアクセスが良いエリアを新たな商圏として捉え、リニア新駅直結型の複合アウトレットモールを誘致するというものです。この近傍では中央自動車道「(仮)甲府中央スマートIC」も整備されることから、マイカーによるアクセスも良好になるでしょう。但し25 分あれば、品川駅から山手線エリアの名だたる専門店・百貨店にアクセス可能なので、これらの施設、及び首都圏の既存のアウトレットモールとの差別化が不可避となります。リニア新駅の整備が想定されている甲府市大津町は、その多くを田畑が占め、起伏の少ない広大な土地が広がっています。このため、リニア新駅を包括するエリアにおいて、県民と協働して100 年かけて森づくりに取り組み、地域のシンボルとなる特徴的な景観を創出する一方、誘致する複合アウトレットモールでは、この森との調和を図るべく、例えば、屋内外ともに“山梨県産の木”をふんだんに使って温かみのある施設にしたり、“○○に関しては日本一”といった拘りの品揃えにすることで、他にはない魅力を打ち出せる可能性があると考えます。また、リニア開発の長い歴史の中でも、“山梨実験線”や“山梨県リニア見学センター”が果たしてきた役割は大きいと考えます。そこで、これらの機能を包括・発展させた、新たな集客交流施設「(仮)リニア歴史科学館」を山梨県とJR とが連携してリニア新駅の近傍に整備できれば、大きな目玉となる筈です。リニア新駅を包括するエリアで、100 年の森づくりをはじめ、集客交流施設整備や各種基盤整備を進めることで、民間投資の活発化が期待されます。その際、開発を行う土地の底地は行政が所有し、それを各種条件付きの事業用定期借地として開発業者に貸し出すスキームを想定しておくべきと考えます。そうすることで、開発資金の一部をまちづくりに還元させることや、施設整備の内容等に条件を課すことができるだけでなく、リニア開通がもたらす地域構造や商圏の変化により、再度行政として新駅周辺の青写真を描く必要が生じた場合、対応がしやすくなるからです。以上、雑駁な内容となり大変恐縮ですが、ここで筆を置かせて頂きます。未筆ながら、山梨総合研究所の一層のご発展と皆様方のご活躍を祈念致しまして、お祝いの言葉とさせていただきます。リニア新駅を活かしたまちづくり株式会社創建 取締役副社長 川合 史朗