ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

42はじめに 豊かで活気のある誇れる地域を目指すには、多世代にわたる地域住民が、地域の資源と風土・風習の意識啓発に地道に取り組むことが必要である。これらを再認識することが地域づくりの骨格であるとともに、将来にわたり、地域住民が、絶えず合意形成と意識啓発に継続して取り組んで行くことが、豊かな地域に繋がるという信念のもと、取り組みを行ってきた。また、現在の地域づくりにおいては、官民連携や広域連携も不可欠であり、その事業を取りまとめ推進する母体である、観光地域づくりプラットフォームや日本版DMO法人も重要な組織として機能することが求められている。このようなことを踏まえ、8年にわたり取り組んできた「観光地域づくり」や、地域づくりに最も重要とされる「合意形成」の具体的な事例、今後目指すべき地域づくりについて、まとめてみた。?法人設立の経緯と経過 当法人である一般社団法人八ヶ岳ツーリズムマネジメントは、平成22年度に、観光圏整備法(平成20年制定)に基づき、山梨県北杜市と長野県富士見町・原村の1市1町1村の3市町村で形成された“八ヶ岳観光圏(自然、歴史、文化等において密接な関係のある観光地を一体とした区域)”事業の推進母体となる観光地域づくりプラットフォームである。平成25年4月には、観光圏整備法の新たな基本方針による観光圏制度において、全国で6つの観光圏のうちのひとつとして再認定を受け(現在では13の観光圏が認定)、官と民が一体となり、行政区域を越えた地域連携による観光地域づくりに取り組んでいる。さらに、八ヶ岳観光圏を構成する3市町村では、平成27年7月に「八ヶ岳定住自立圏」が形成され(全国でも唯一の「観光圏=定住自立圏」地域)、地域全体で「住んでよし、訪れてよし」また、「住みたいまち」の実現に向け、観光を通じ様々な地方創生事業を観光地域づくりプラットフォームとして推進している。?具体的な合意形成の事例 合意形成とは、利害関係者を含む様々な主体や団体が、取り組み内容とその実施について方向性の一致を図ることである。また、会議等で行政と地域住民等が顔を合わせ、交流を図り、コミュニケーションを通じて、価値観や考え方の差異に対する相互理解を深めることである。このように合意形成とは、言葉で表すと簡単であるが、多くの文献にもあるように、「実際に実施するのは非常に難しい」ものである。そこで、当プラットフォームにおいては、観光圏が毎年行なっている年40以上の観光地域づくり事業を通じて、地域の目指すべき方向の合意形成を常に図っている。具体的には、当法人の理事や観光地域づくりマネージャー(観光庁認定による)を事業チームの執行責任者として配属させ、その事業チームに行政など関係する地域のキーパーソンを配した事業推進の組織体制を構築し、月に1度、各事業のKPI達成に向けた進捗状況をチェックする会議を開催している。また、この推進組織には、実際に事業を推進する実行委員会組織も複数関与することから、数多くのステークホルダーや地域住民を巻き込んだ合意形成に繋がっている。このような合意形成の手法が当プラットフォームの特徴であり、この事業推進組織体制がなければ、今後の観光地域づくりの取り組みは上辺だけの事業になると捉えている。?目指すべき地域づくり「地域づくりのKG(I 最終到達)は何ですか」と、他地域での事例発表の場で質問を受けることが多々あるが、ここで、私はためらわずに「活気ある豊かな地域」であると回答する。少子高齢化による人口減少(自然減)を補完すべく、官民の合意形成のうえでの訪日外国人来訪客や国内来訪客等の交流人口の増加を図る事業や、定住自立圏共生ビジョンによる圏域内の人口流出防止や移住促進につなげる事業を行い、「活気ある豊かな地域」を目指す。また、このような取り組みを持続して行うことが、地域内での雇用を創出することになり、そのことが、当プラットフォームが目標とする誇れる地域づくりのクレド(基本方針)である「住んでよし・訪れてよし。そして住みたいまち」の豊かな地域づくりにつながると確信している。誇れる地域づくりそれが豊かな地域づくりに繋がる!!観光地域づくりプラットフォーム 一般社団法人八ヶ岳ツーリズムマネジメント 代表理事 小林 昭治