ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary53山梨総合研究所創立20周年、おめでとうございます。今後とも、山梨県における地域活性化に資するシンクタンクとしての役割に大いに期待するところです。さて、弊社も山梨県における食品企画会社として産声を上げて7年になりました。また私も六次産業化アドバイザーとして、少なからず山梨県の地域活性化に資する事業を展開してきたと自負しております。貴研究所とのご縁で申し上げますと、山梨総研ニュースレターVol . 207-1(平成27年10月30日)号に、「6次産業化への取組み~商品開発とともに大切なこと~」と題した一文を寄稿させて頂きました。当時、六次産業化とは、先行事例として経産省の農商工連携との区別も曖昧というか、主務官庁の違いで他に何があるのかといった感じの制度でありましたが、執筆時はようやく制度として市民権を得る時期だったと記憶しております。その中で山梨県は、全国的にもその試みが遅れていて、アドバイザー登録した私へのオファーも、県外からという状態でした。中国地方3件、九州地方1件、近畿1件、関東では茨城県、そして甲信越では殆どが長野県でありました。これは実は先日(本年8月)に山梨大学生命環境学部食物科学科の学生を対象に、六次産業化の現状と題して、果樹中心の本県農業にあって、首都圏への生食出荷による余波というか、リスクテイクして加工品を生産販売するよりも、現業形態での維持の方を選択した結果ではないかという仮説を元にいくつかのエビデンスを提示した内容の講義を致しました。この辺りの農家の既存事業をブレイクスルーしていくプロセスと言うか動機付けや、その阻害要因など、是非貴研究所には研究分析して欲しいところです。近年の動向という点では、単純な商品開発、それも非出荷品を廉価で加工して付加価値を付けるという業態から、その商品自体に対するバックストーリーはもとより、企画プロセスに付加される「物語性」などに需要が集まっていると考えられます。農福連携や農学連携という、企画生産プロセスに、アカデミズムが単に助言監修機関として関与するのではなく、教育のツールとして学生達に参画させるとか、企業メセナ的な意味としての福祉事業との連携などが展開されています。翻って本県を俯瞰するに管見の限りでは、他地域に比してそれらが活発に行われているとは思えず、アドバイザー以前に県民の一人としては、なかなか忸じくじ怩たる想いもあるのですが、少子高齢化、特に農業人口の減少や就農政策の費用対効果などを考えると、単に作物を育てて出荷していれば良いと言うビジネスモデルがいつまで維持できるのか?と老婆心ながら思います。地域活性化にはあらゆる階層や職業領域のリンケージが不可欠になります。更なる本県の飛躍に向けて益々貴研究所の果たす役割に期待します。創立20周年に期待すること株式会社インフィニバリュー 代表取締役 玉川 眞奈美