ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary6320 周年おめでとうございます。20 年と言えば、バブルがはじけグローバル経済に一気に組み込まれていく歴史だったと思います。米国の大学は、1980 年にすでに、アカデミックな大学から大衆的な大学へと大きく変質していました。現在では、授業料も高騰し、巨大な大学による世界支配が進んでいます。ヨーロッパの大学は、1990 年代に大学制度を再整備し、入試の厳しいアカデミックな大学と職業系の専門職大学とに二分されています。後者はユニバーシティ・カレッジと呼び分けられています。またグローバリズムのあおりを受けて、授業料、単位制などを導入し始めました。日本では、独立行政法人化によって、国公立大学にも経営の責任が問われることになっています。都留文科大学は、閉鎖される予定の県立教員養成所を町が引き継ぎ、へき地教育を念頭に再建したことがその始まりのようです。国中に対して郡内という地理的、文化的、歴史的な対抗意識も作用したと聞いています。同じ山梨でも、甲府盆地とは異なる意識で発展してきたと思います。教員養成は、戦後の教育制度改革(9年間の男女義務教育など)、ベビーブーム、高度経済成長、公務員としての安定職などという様々な原因で急成長しました。ところが、バブルがはじけると、多くの諸要素が逆転してしまうわけです。このままでは衰退する一方なので、都留文科大学では「教員養成の伝統+グローバル人材養成=世界に通用する教員養成」という目標を立てました。富士山が世界遺産に登録されると、瞬く間に富士急の電車に大勢の旅行者が詰めかけ、車内では英語が飛び交っているという光景が日常的になりました。こんなにも突然、好むと好まざるに関わらず、グローバリズムがやってくるということを実感したわけです。そうなると、10年後、20 年後に備えて大学を変えていく必要があります。予想したとおりに進むかどうかはっきりしないので、経営者・指導者にとっては計画を立てることは難題なのですが、それでも挑戦する他ありません。2017 年4月には、主として英語で授業する国際教育学科を新設しました。グローバル性は「国際バカロレア(IB)」教員資格を取得できること、2年生の後半は英語を使って学ぶ交換留学に出かけることとしました。担当する専任教員は、新学科のために外部から来てもらいました。2018 年4月には、文学部の枠を越えて理系の教員免許が取得できるように教養学部を開設します。同時にまた文学部をいかに存続させるかも課題となります。本年(2017 年)8月には「文学は世界の壁を突き抜ける」として都留国際文学祭を開催したのも、このような意図です。世界規模で見れば、富士山の近くと言うだけで宣伝効果はあるようです。本学も必死に努力していますので、山梨総合研究所が個々の力を束ねて大きな力となるようにご助力いただけるよう、これまで同様に期待してお祝いのことばと致します。山梨からグローバルに都留文科大学 学長 福田 誠治