ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary83人口減少・高齢化により将来の展望が難しくなっている山梨県にとって、観光は地域の重要な産業である。これは山梨県に限ったことではなく、全国各地で地域資源を掘り起こし、磨きをかけ、PR する等の取り組みが盛んである。現在訪日外国人は増加しており、2020 年東京五輪に向け、官民ともに拍車をかけ観光振興に取り組んでいる。私が山梨総研在籍時の十数年前に、観光に関する基礎調査に携わった時のことを思い出す。数多くの観光関係者、地域の方々等に聞き取りやアンケートを行い、導き出された山梨の観光振興のキーワードは「本物志向」であったと記憶している。ビジット・ジャパン・キャンペーンが始まり、日本が観光に本腰を入れ始めた時期だ。当時、プロモーションが話題の中心として議論される中、このような観光振興キーワードは、観光政策としては的外れだったようで、この調査が具体的な振興策に結びつくことはなかった。しかし、その後の10 年を見ると、ワインづくり、甲府城整備、重要資源である山森や水を持続していくための環境保護等、時間をかけて山梨の魅力が磨かれてきたと感じる。一方で、近視眼的な観光誘致をしていないかということも気になる。観光は地域活性化への期待が高いゆえに、その効果が期待される。現代の観光は、例えば思いつきのようなイベントでは持続的な効果は期待できない。本来目指すべきものから外れてしまうことは、得てしてあることであり、ただ非難することはできない。山梨総研には、県内唯一のシンクタンクとして、時々の地域の取り組みに目を配り、流行に流されず、地域の持続的な発展のために何が必要かということを発信し続けていくことを期待したい。本物志向の観光づくりに向けて株式会社山梨中央銀行 和戸・酒折エリア和戸支店長 一條 卓山梨で地方創生をどうすすめていくべきか株式会社山梨中央銀行 総務部副部長 小笠原 茂城ものにはゆっくり悪くなるものや、加速度的に悪くなるものがあるが、ゆっくり悪くなるタイプのものは良くするにも時間がかかるし、加速度的に悪くなるものの場合は、気づいた時には手の施しようがなく、元にもどそうとすると極端に資源を浪費すると感じている。地方創生のテーマの一つは人口問題だが、バブル期より前からのこのテーマを未だに引きずっているのはなぜであろう。人口問題は先に述べた両面を経ていると思うが、未だに生産性向上で乗り切れるとか、マクロは仮にそうでも、楽観的で都合のいい結果を導いているように思う。軽く考えていなかったか。いやだから都合よく考えていなかったか。会社経営で売上減少下の負債調整が問題となるように、国でいえば国債や高齢者の増加が負担になり、可処分所得の減少を通じてマインドの低下が起きることはイメージ出来たであろう。他人の親の面倒を喜んで見る人は多くない。日本人は、最近テレビCMでマスゲーム的なものが多いので特にそう思うが、古代から中央集権的であり、従うことが得意で、というか、従っていると気づかないで従っているのか、個人で意思をもって動くことは苦手な人が多い民族である。しかし、今の時代は個人の「意思」と「連携」と「総力」が求められる。苦手だからといってソーシャルメディアやランキングにばかり頼らない。重要なソースかもしれないが、それ以上のものではない。都合の悪いことこそよく調べて、自分の意見を決めて、素直に行動する。人任せにせず、自分でやってみる。自分でやらないなら文句を言わない。AIに先を越されなければいいが。