ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary85地域を守り続ける山梨県観光部観光企画課 副主幹 斉藤 七二人口減少の時代、右肩上がりのデータを見ることは少なくなった。そのような中で、インバウンド観光については、順調に伸びている。富士山五合目や富士河口湖などの観光地を訪れた際、「ここは日本か?」と感じた方も多いと思う。国は、東京オリパラが開催となる2020 年には、訪日外国人旅行者数4千万人を目標値として掲げている(2016 年は24 百万人)。本県の観光産業の活性化のためのキーワードに、「稼ぐ力と働く魅力の向上」がある。ホテルやレストランなど、テレビやネットで取り上げられることも多く、華やかに見える産業だが、労働生産性(従業員一人当りの付加価値額)が低く、また、雇用環境が厳しいために、優秀な人材を確保することも難しい。逆に、労働生産性が高い産業がある。本県の従業者の約2割が従事し、県経済を牽引する製造業である。私は、昨年度まで、産業分野に在籍していたことから、製造業の社長達から、数多くの話を伺うことができた。感銘を受けた会社は何社もあるが、そのうちの一つに、トヨタ自動車のようなカイゼン活動を日々続けている会社がある。「経営品質(顧客満足度)」という、通常はサービス業に適用される概念を製造業で実践し、成果を上げている。この会社以外にも、新しいビジネス等に取り組む会社は数多く有り、その話を聞かせて頂く度に、心が弾んだ。社長達からの話を聞いて感じたことがある。彼らは良い製品を作り、売ることだけを目標にしていない。彼らは、従業員の生活を守るために、製品を作っている。そして、地域を守り、それが、山梨を守ることに繋がる。このような「地域を守り続ける」企業が増えることを期待する。創立20 周年おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。私は、平成21・22 年の2年間山梨総合研究所へ出向しましたが、それまでは高齢者福祉や税務といった市民と直接かかわる窓口業務がほとんどで、辞令交付を受けた4月1日に、果たして自分に務まるか不安な気持ちで竹原ビルに向かった事を覚えています。山梨総研では、計画策定やアンケート調査などに携わる中で、多くの自治体に赴き、考えを伺う機会にめぐまれました。当時は公共交通の導入が盛んでしたが、自治体毎に抱えている課題が異なり、交通弱者対策といっても求められる仕様は様々でした。先輩方と協力して地域の特性を生かした計画を提案し、より良い計画になるよう自治体職員や協議会委員の方々と議論を交わしたことは、市役所内の業務では経験できない忘れられない思い出となっています。また、行政や金融、報道といった多様な職種の方々と一緒に仕事をすることは、自分がこれまで経験した事のない多様な視点や、事象を俯瞰して見ることなど、新たな気付きの連続であり、非常に良い経験となりました。近年、グローバル化や地方活性化への取り組みなど、地域が直面している課題は多様化しており、山梨総合研究所に求められる役割は、人材育成も含め大きなものがあると思います。これからも、地域の実情や課題を深く把握している強みを活かし、山梨総合研究所だからできる、山梨総合研究所らしい地域に根ざした提案を継続していただければと思います。未筆ながら、山梨総合研究所が20 周年を契機として、さらに一層充実、発展されますことを心からお祈りいたします。山梨総合研究所らしさの継続を南アルプス市役所保健福祉部健康増進課 副主幹 三枝 万也