ブックタイトル山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

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概要

山梨発の地方創生に向けて 公益財団法人山梨総合研究所 創立20周年記念誌

20th Anniversary91地域企業による海外専門人材活用推進に向けて山梨県立大学 国際政策学部教授 波木井 昇山梨総研に在籍した2001 年からの4年間と、その後現在まで、地域へのアジア情報の提供を目的とする「アジアフォーラム21」という山梨総研主催の研究会の運営に携わっております。これにより、製造業など県内の中小企業の国内外での活動状況を知る機会に恵まれ、地域企業の現状や課題について調査してきました。こうした関わりを通じ、最近の企業にとって喫緊の課題といえるのが、人材の確保です。中高年の人材は首都圏や県内の企業退職者など、ある程度の時間をかければ、採用できる場合もあるようですが、企業を将来にわたって支えてくれる若い人材の採用が、とても難しい状況にあり、中には若い人材の獲得を諦めているところもあります。技術開発、新分野進出や海外展開などで、若い世代に期待したいという前向きな企業のやる気にブレーキがかかっています。県内総生産の構成比を見ると、山梨県は全国に比べ、電気機械・電子部品などの分野を中心とする製造業の割合が比較的高く、県経済はこうした製造業に支えられているといえますが、人材獲得難にあることから、中小製造業ひいては地域経済の将来が懸念されます。最近、県などにより大学生を対象とした県内中小企業の会社説明会が度々開催されており、その成果が期待されるところです。これに加えて、既に県内の中小企業の中には個々にアジアに出向いて理工系大学の現地人学生と面接し、専門人材として県内本社で活躍してもらっているところもあります。日本人のみならず、海外の専門人材などを新たな地域資源として育てていくため、人材獲得に向けての企業側の努力を地域が支援するとともに、外国人材が県内に定着し、力を発揮できるようさらなる環境整備が期待されます。山梨総合研究所創立20 周年誠におめでとうございます。私が総研にお世話になった平成19 年は、中央集権体制から地方分権体制へと大きく舵が切られた時期であり、「分権時代、地域の決断」をテーマとした、総研創立10 年記念事業を開催した年でした。早いもので10 年が経ち、時代は地方創生、地域独自の取り組みが注目される時代となりました。私の住む大月市は、首都圏に位置しながらも、日本一美しい富士山を眺められる山々と緑豊かな自然に囲まれ、健康志向のハイカーが多く訪れています。また、移住を希望する人も近年増加傾向にあります。産業面では、自然環境を大切にし、環境に優しいバイオマス発電・揚水式発電事業者や医療機器事業者が進出しています。都心から1時間の立地条件にありますので、市では企業が進出しやすい支援制度を多数用意しております。観光面では、昨年4月から名勝猿橋において、ラフティングボートを使った遊覧を開始し、歌川広重の描いた浮世絵「甲陽猿橋之図」と同じアングルからの猿橋の眺めを楽しむことができます。また、本市周辺は、犬目、鳥沢、猿橋、百蔵山(ももくらやま)といった桃太郎にちなんだ地名等があり、第14回全国桃太郎サミット大月大会が開催されたのを契機に、大月桃太郎伝説史跡ツアーや桃太郎関連商品が開発されるなど、新たな観光資源として官民一体となって地域活性化に取り組んでいます。今後も、首都圏からの近さや自然の豊かさと市民の心の温かさで都会の皆さまをお迎えいたします。地方は人口減少、財政健全化等多くの課題を抱えておりますが、山梨総研におかれましては、地域活性化に貢献できる地域密着型シンクタンクとしての活躍を期待しております。大月市の取り組み大月市役所総務部秘書広報課 野﨑 三則