宝石や鉱石の魅力


毎日新聞No.714【令和8年4月26日発行】

 先日、甲府駅周辺で開催された「甲府ジェムマーケット(以下、KGMという)」を訪れた。毎年、4月に開催される宝石のまち甲府にふさわしい宝石や鉱石のイベントである。私も家族と何度も訪れたことがあり、我が家にとって恒例のイベントとなっている。

 KGMは、山梨県内の宝飾関連企業の若手有志によるグループ「ジェムストーンクラブ」が主催するイベントである。14回目となる今年は少しずつ規模を拡大するなか、過去最多の15,000人以上の来場者があった。特に晴天と気温上昇が重なったためか、会場内は大変な熱気であった。その人気の背景にはいくつかの要因がある。
 まず、ジュエリーのイベントというと品物が高価で、敷居が高い印象を受けるが、未加工の宝石や鉱石、化石などは、手ごろな価格のものも多くあり、参加しやすいという点が挙げられる。KGMを訪れると、ジュエリーだけでなく、宝石や鉱石などの販売や研磨体験など様々なブースがあり、高価なジュエリーを試している人、宝石を手に取って選んでいる人、箱に入った大量の鉱石や化石の中から掘り出し物を探している人、店員に質問している人など、みんな自分だけの宝ものを探すことに夢中になっている。
 次に、メインの会場が屋外という点が挙げられる。通行人などにもイベントをアピールしやすいことで、気軽に参加しやすくなる。また、自然光の下でみる宝石は普段見ている輝きとは違う魅力があると感じられる。
 最後に、集まっている人みんなが宝石や鉱石が好きなのだろう。以前、購入したお店のジュエリーデザイナーも、他のお店を回りたくて落ち着かないと言っていたし、私の夫も掘り出し物を探し、鉱石の産地や特徴などについての会話を楽しんでいる。実際、来場者も出店者も談笑し、明るく楽しい雰囲気がそこかしこから伝わってくる。出店者と来場者で作り上げているイベントだと実感する。

 私も数年前のKGMで購入したネックレスのお店が今年ブースを出すことがわかっていたので、行く前からとても楽しみにしていた。今回は残念ながら購入には至らなかったものの、来年の出店も予定されており、今から楽しみだ。

(山梨総合研究所 主任研究員 清水 季実子