今後も署名活動継続
毎日新聞No.36 【平成11年4月15日発行】
~地域の盛り上がり不可欠~
2002年に開催されるサッカーのワールドカップ(W杯)を目指して、富士北ろく地域へのキャンプ地の誘致活動がスタートした。
誘致活動の第1弾として、3月28日には富士急行富士吉田駅前において、誘致へ向けての署名を募る活動が展開された。誘致活動を進めている富士吉田サッカー協会の土屋明会長は、「キャンプ地を誘致するためには、地域の住民の盛り上がりが不可欠。今後も署名活動などを通じて誘致を働きかけたい。」と、引き続き住民の理解を求める考えだ。
韓国と日本で開催される次回のW杯は、国内においては横浜市や静岡県など10都市での試合開催が決定している。世界中から集まる32の参加国は、両国のいずれかの合宿地で3週間ほどのキャンプをはることになる。
今回の富士北ろく地域へのキャンプ誘致活動は、2002年FIFAワールドカップ日本組織委員会により来年に作成される公認キャンプ候補地に認められるよう働きかけるものである。
富士北ろく地域のほかには、千葉県柏市や大分県佐伯市など立候補の意思を表明している都市があるほか、長野県内や静岡県内においても誘致へ向けた活動が始まっている。
さて、富士北麓地域は、試合開催地である横浜や静岡への交通利便性が良く、宿泊施設もそろい、何よりも世界的な名山である富士山の知名度があり、キャンプ候補地としての立地環境は優れている。
このため、富士北ろく地域へのキャンプ地誘致を成功に導くために鍵となるのは、やはり地域とその住民の熱意と参加であろう。ぜひとも、誘致が成功し、また、スポーツを通じた地域の活発化ができるよう願いたいものである。
(山梨総合研究所主任研究員・川島 建文)