『Yafo Mag』VOL.41「少子化の時代に…28.5%」
障害のある子どもが通う特別支援学校(旧盲・ろう・養護学校)の児童生徒が全国で増え続けている。文部科学省のまとめでは、08年度は11万2,334人で98年度から28.5%増加。厳しい予算の中で教員採用が追いつかず、公立校の教員数が法定の基準を満たせない自治体は07年度で36道県に達したという。
どうして少子化の時代に、障害を持つ児童生徒だけが急増しているのか気になるところではあるが、それ以上にどのような種類、どの程度の障害を抱えた児童生徒が増えているのかという点に注目したい。
特別支援学校で行う教育は、一人一人の教育的ニーズを把握し、適切な指導を行うことにある。今後、各自違う種類、程度の障害をもつ児童生徒のニーズに応えていくためには、教育メニューの充実、指導方法のブラッシュアップが一段と重要になってくる。
子どもたちの将来のために、これからの特別支援学校が果たす役割に大いに期待したいものである。
(主任研究員 村松 公司)