チョコレートはお福分け
毎日新聞No.558 【令和2年2月21日発行】
バレンタインデーから1週間が過ぎた。男性のみなさん、チョコレート、たくさんもらえましたか。食べきれずに残っている、なんて羨ましい方もいるでしょうね。
そんな方に、お願いです。お福分けをしませんか。
フードバンク山梨さんでは、経済的な理由でお菓子を買ってあげたくてもあげられない家庭のお子さんに、バレンタインデーやホワイトデーでもらったものの食べきれないチョコレートやお菓子を贈る「バレンタイン・ホワイトデーはフードバンクへ」という取り組みを行っており、先日、VF甲府の選手の皆さんに依頼を行ったところが報道されていた。
日本の子どもの貧困率は13.9%、7人に1人が貧困世帯で暮らしているというのが実情である。日々の食べ物にも困る。こうした家庭が皆さんの周りにもあります。貧困率の基準をどうとらえるか、ということはあるが、日本も立派な子供の貧困大国である。
好きな男の子、親しい同僚、尊敬する上司にチョコレートを贈る女性の立場から見た場合、「食べてほしい」というのが本音だろう。でも、食べきれないチョコレートを、必要としている家庭で有効に使ってもらうという考えを持った男性って素敵だと思いませんか。チョコレートをもらった男性だって、こうしたことを理解してくれる女性に好意を寄せると思いますよ。贈った女性は、自分が渡したチョコレートだけ食べてくれたと信じればいいのです。
男性の皆さん、もらったチョコレートはすべて食べることが贈ってくれた女性に対する誠実の証だなんて考えることはやめましょう。賞味期限が長いから食べようと思えば全部食べられるかもしれませんが、健康に悪いですよ。食べきれないものは捨てる、などという考えは論外です。
3月になればホワイトデーがあります。チョコレートを贈られた男性だけでなく、贈った女性もお返しの品でこの活動に参加できます。素敵な女性になれるチャンスです。
チョコレート・お菓子の募集は、3月27日(金)まで、フードバンク山梨さんの事務所で行っています。
チョコレート・お菓子のお福分け、広げていきましょう。
(山梨総合研究所 専務理事 村田俊也)